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銀白色の涙  作者: どらえもん
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官邸の“影の首相”と原発官僚への“密命”

 官邸の“影の首相”と原発官僚への“密命”


 男は、首相官邸の3階の窓から少し高揚した表情で中庭を眺めていた。原子力安全・保安院の初代次長で、原発官僚のトップに立つその男は、原子力緊急事態対応マニュアルを取りまとめた張本人だった。机から携帯電話を取ると、自分が後継に指名した経済産業事務次官に電話を入れた。

 「予定通り福島の1号機はメルトスルーしたようだな。例のものができているはずだ。俺の目が黒いうちに、必ず回収するんだ。わかったな?」

 「わかりました」

 経済産業省で「影の首相」と呼ばれていた男に現職の事務次官が意を唱えられるはずがなかった。しかし、事務次官のすぐ近くでその異常なやり取りを聞いていた内部告発者は、のちに町田にその情報を提供した。菅原首相に情報を上げないように指示していたのも、この男だと。男は。事務次官時代に改革派官僚といわれた古賀芳明氏を事実上解任したことでも知られる。

 男は、その1年3カ月後に原発企業の目立製作所に社外取締役として天下っていった。事故から10年後の2021年現在もなお、社外取締役ながら委員会設置会社となった目立製作所の取締役会議長として隠然とした力を保っている。

 官邸の男の部屋には「内閣参与」の看板がかかっていた。



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