酒好き男の金曜日
即興小説トレーニング
お題:おいでよ酒
制限時間:15分
今日も暑かった。
こんな日に電車で外回りとか、せめて社用車使わせて欲しかった。
着ていたワイシャツもぐっしょりベタベタで気分が悪いが、まあ、広い心で許そうと思う。
なんせ今日は金曜日。
明日は休み。
ひゃっふー!!!!
俺はウキウキで自室のドアの鍵を開ける。
「ただいまー」
誰もいないのに、つい癖で挨拶をしてしまう。
パパッとシャワーを浴びて着替えると、俺は冷凍庫からちょっといい氷を、これまたちょっといいグラスに詰めた。
今日のアテは冷えたなすの南蛮漬けだ。
盛り付けついでにひとつ摘んで上手く漬かっていることに笑みくずれる。
学生時代から使っているガラステーブルにアテと氷入りグラスを置き、パソコンの電源を入れた。
今日からやり込むゲームを立ち上げておく。
「さてと……」
俺には人には自慢できないが、ちょっと便利な特技がある。
氷の詰まったグラスに手をかざし一言言う。
「おいでよ酒」
あらふしぎ。
願った酒がグラスに現れるのだ。
願えばなんでも出てくるが、酒しか出ない。
で、今日はウイスキーの12年もの。
ネットで記事を見かけて飲みたかった奴だ。
無糖ソーダを差し、レモンを絞る。
こくり、と一口飲み下せば、もう天国!!
世界平和にも戦争根絶もできない能力だが、俺自身を救い平和にしてくれる。
さて次は何を飲もう!!
Q.どっからお酒くるの?何もないところから??
A.地球上の誰かの酒瓶の中身が少しずつ減ってます。
少しなんで持ち主は気づかないのです。
いやー実に裏山な能力です




