身体能力検査
兵士の先導で俺たちは森の中を歩いていた。
途中、何人かが兵士に向かって質問を投げ掛けていたが兵士は後で詳しいことは分かると言って答えなかった。
そんなこんなで、数分程歩いて行きそろそろ足に疲れを感じてきたころに、兵士がついたぞといって指を指した。
その先には、空港にある金属探知機のような機械と、何か書類のような物を持っている兵士がいた。
「俺が案内するのはここまでだ、俺は次のやつらを迎えにいかなきゃならんのでもう行くぞ。」
そういって先導していた兵士は今まで来た道を戻って行った。
先導していた兵士の姿が見えなくなると、書類を持った兵士がこっちに来てこう言った。
「どうも皆さん、こんにちは。あなた達には今から身体能力の検査をしてもらいます。ですが身体能力の検査とは言ってもそれほどきつい物ではありません。この機械を通って貰えばいいのです」
そう言って、書類を持った兵士は金属探知機のような機械を通るように促した。
言われるがまま、最初に一人通った男がいた。
そいつが通ると機械の横に付いているランプが赤色に光った。
「赤色ですか、では訓練が必要なようですね。まっすぐ行って右の列に並んでください。」
男が指示通り歩いていくと、次!と兵士が言った。その後、何人もの人間が機械を通ったが、ほとんどが赤ランプだった。
そして、ついに自分の番が来た。自分も赤色の
ランプになるのだろうかと思いながら機械を通ると、ランプは緑色に光った。
「緑色ですか、あなたは充分に戦えるだけの身体能力があるみたいですね。講義が終わればすぐに実戦に参加できますよ。」そう言って兵士はまっすぐ進み左の列に並ぶように言った。