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スキルコレクターの俺が異世界ハーレム道場を  作者: おーちゃん


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 冷はサイクロプスを縄で縛ると歩いて連れて行く。

 城は半壊していて、特に1階部分は壊滅状態となった。

 瓦礫の山となってしまい、美しかった城は見る影もない。


(ハデにやったな。もったいない気もする)


 2人の戦いがいかに激しいものであったかを物語っている。

 激闘の末に勝った冷といえど、体はいくつも傷を負っていた。

 痛みが後からズキズキとやって来る。


(俺も傷を負ったようだ。まぁあれだけの攻撃を受けたから当然か)


 片腕を無くしたサイクロプス。

 無念だが負けたのは認める。

 そうして頂上付近から下山する2人。

 そこへ待っていたのはアリエルとリリスにミーコ。

 3人は冷の姿を見て手を振った。


「冷!!」


「アリエル、リリスっ、ミーコ! 俺なら無事だぞ!」


(君たちも無事だったか、良かった良かった)


「無事でなによりです。その方がサイクロプス?」


 アリエルが目を向けたのは縄で縛ってあるサイクロプス。

 苦しい表情で黙ったままだ。


「ああ、大丈夫だから、俺が縄で縛ってあるから。城があってそこでサイクロプスと戦った末に俺が勝った。かなりヤバイ戦いだったけど、温泉のためなら命を賭けて戦うのが俺のもっとうだ」


「どんな、もっとうだ、面倒なもっとうだな」


「リリスよ、その俺の面倒なもっとうがあったからこそ、町に帰ったら温泉に入れるぜ。俺のもっとうに感謝した方がいい」


(人に感謝される時が来るとはな。俺も変わったものだ)


 この時すでにサイクロプスに言ってあったのは、温泉の源泉を開放すること。

 今まで制限、または止められて全く温泉が来なかった地域にも開放した。

 冷がサイクロプスに命令したからで、どの地域にも行き渡るようにした。


「温泉、温泉て、別に温泉にそこまで入りたいわけじゃねえから私の場合は。だからそんなに嬉しくないの」


「リリスは魔族でも風呂には入るのは滅多になかったそうよ、面倒くさいのでしょうどうせ。特に汚れることもないからいいんですけど、他の魔族からは不潔と思われていたみたい」


「うるさいアリエル! 私が不潔だっていうの、訂正しな。面倒くさいんじゃない、興味ないだけ。あんたみたいにしょっちゅう風呂に入ってるのも問題。だって仕事しないで風呂してたら他の神族がいい迷惑だろ。それに風呂に入っても入らなくてもたいして変わりはしない」


「なんですって!!! 私の美しさを汚す気? 許しませんことよ今の発言は!」


「毎日鏡見てたって変わらないものは変わらない。女神と言えどただの女」


「別にあなたに迷惑かけてるわけじゃない〜。女の子なんだから風呂に入って綺麗になりたいの」


「女の子っていいましたけどアリエルは本当のところ何才ですか?」


 ミーコが気になってしまいきいてしまうがそれは時限コードで、


「あのね〜〜〜〜! レディに歳を聞くのは失礼よ〜!」


「やめとけミーコ。アリエルは神族なんだぞ、うちらと違い何万年と生きてるに決まってるだろ」


「確かに……。きいた私が馬鹿でした」


「そうですよ、全く…………何万年も生きてませんから!!!!!!」


「おお〜〜、マジで怒ったな」


 風呂の考え方で2人はケンカになっていた。

 理由はアリエルは風呂が好きでリリスはあまり好きではないという、どっちでもいい理由である。

 冷は、またくだらないケンカが始まったと止めることもしないで静観する。


(風呂の好き嫌いでケンカとは困った)


 何度も見てくると慣れてきていた。

 その会話からサイクロプスは動揺する。

 とても信じられないが、まさかという思いで聞いていた。

 そして会話の内容からして考えがある説に至り、訊いてみることに。


「話の途中で申し訳ないが、尋ねたいことがある。よ、よ、よろしいか?」

 

 アリエルは、サイクロプスからの質問のような言い方に顔を見あわせた。

 そして頷く。


「何を訊きたいと?」


「もしかするとと思った、いや待てて俺の思い違いだろうけど、アリエルとか言ってたのを聞いた。その名前と話の内容からして伝説のお方と思ったのです。しかし俺の思い違いでした。あるわけないですから」


 サイクロプスは自分の間違いだったと訂正し話をやめる。

 なにか中途半端な言い方である。

 それでアリエルが気になる。


「あるわけないとは? もしや私の名前を知ってて神族だと思ったのだろう、違うか?」


「そうだが、すまない、キミのような女の子があの神族アリエルだなんて、あり得ない話なので聞かなかったことにしてくれ、済まないな」


「済まなくないですわ!!!!! だってだって私がその者だから。女神アリエルよ。とある理由でこうなった、驚かないでね!」


 アリエルが正体を正直に話すとサイクロプスは黙ってしまった。


「……えっ?」


「そういうことです、あなたが中級魔人なのは、会ったことなかったからお互いにわからないのでしょう。あなたの上位にいる上級魔人なら私を知ってるかもね」


「ええええっ! それじゃあキミがあの伝説の神族であるアリエルだというの! そ、それは大変に失礼なことを言ってしまいました」


 真実がサイクロプスの予想と合うとサイクロプスは、慌ただしく膝を地につけた。

 頭を下げて神族に失礼のないようにした。

 尊敬しやまない上級魔人。

 サイクロプスからすると同じ魔族ではあっても別格扱い。

 住む世界が違う存在。

 その存在以上の存在がアリエル。

 サイクロプスはもはや冷に負けたことなど、どうでも良くなる。

 生きてこのアリエルに会えたことに感激した。

 

「別に頭を下げる必要はないサイクロプス。ただ私はあなたの行いがこの冷の怒りに火をつけたとだけ言っておきます。私がサイクロプスを殺せとかの命令をしたのではありませんことよ。それだけは言わせて」


「では、俺を殺しに来たのはあなた方の命令ではなく、冷の一存で来たと?」


 サイクロプスは疑問に思った。

 アリエルの命令で来たのなら理解できる。

 だがここにいる一般的な人族である冒険者の冷が勝手に来て、そこにこのアリエルがいることの不自然さ。

 なぜだろうかと悩んだ。


「そうです」


「それじゃまるであなたが冷に従って来たようですが……そんなわけないですよね。たかが人族の冷に従うなど」


「それが正解。私は冷の仲間の立場なのよね。変に思うかもしれないけど実際にそうなの」


 アリエルが正直に話すと、サイクロプスはたまげてしまった。


「そ、そんな馬鹿なことがありますか。神族であられるお方が一般的な人族の仲間になったと? それは大問題でありますよ。俺も魔族としてアリエル様を尊敬してもちろん会えるなど思っても見なかったですし。ただもしそれが事実だとしたらここにいる冷とは何者なのですか。先ほど本人から異世界召喚者だと教えられた。たとえ異世界召喚者だとしても神族を仲間にして冒険するなど歴史的な大事件ですぞ。絶対にあってはならない重大な過失。神族への冒とく。人族のおごり。つまり冷は抹殺しなければならない実に不愉快な、厚かましい、無礼な、者です」


 サイクロプスは冷を犯罪者を見るようにして言った。

 

「それは全て合ってる」


「おいおいリリス、そんな風に俺を思ってたのかよ」


「全部間違いなくそのものだな。でもある理由があってこうなったんだが、理由は深く聞かないでくれるかサイクロプス。あまり聞かれたくないんです。まぁ神として降臨したとでもおもっていてください」


 アリエルは恥ずかしくて本当の理由は言わなかった。

 降臨としておけば格好はつく。


「降臨。わかりました。それで俺をどうされるおつもりですか?」


 サイクロプスはきっと神族が来たからには魔王や上級魔人らと関係してると直感する。

 神の立場であるからだ。


「それは俺が言おう。あんたは冒険者ギルドに連れて行く。そうすれば俺の国王からの評価はグッと上がるだろうからな。悪いがその後の事は知らねぇ。牢獄するか処刑かはわからない」


「……」


「あと、仲間のヘスティも同じ扱いとする」


「ヘスティはどこに?」


「あそこだよ」


「ああ!!! サイクロプス様〜〜」


「ヘスティか。生きてたか」


「はい、今しがた目が覚めました

。まさか、まさか、負けたのですかあの人族に?」


「負けたよ。ご覧の通りさ。このままギルドに連れて行かれるようだ」


「うう……ご一緒します」


 ヘスティはショックを隠しきれない様子であった。

 尊敬するサイクロプスが負けたとは信じられないのである。


「2人を連れて帰ったら驚くだろうな」


「ええ、それは驚くでしょう。冷氏のしたことはギルドも腰を抜かす程のインパクトのある一件です。きっと国中が騒ぐことに。大ニュースとなるのは間違いなし」


「俺の名が有名になるのか」


(有名人になるのも悪くはない)


「はい、有名人」


「ミーコ、あんまり褒めると調子に乗るぜコイツは」


「いいだろう、俺の活躍なんだからよ。つまりはヒーローつてわけで」


 こうしてサイクロプスとヘスティを連れて下山した。

 ふもとにあるガッパオ村に到着。

 村には約束している馬車が待っているからで、ギルドの使いを探すことにした。


(さすがにサイクロプスを連れて来るとは思ってないだろうな)

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