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話が終わると王都で宿泊することになった。
出発が数日後となったためで、出発するまでは何もすることはなくなった。
国王と別れて仮の城を出るとビジャ姫が現れて冷に挨拶をした。
「冷、どうも来てくれて良かった。食事会には私も参加します。一緒に行きましょう」
「ええっ!ビジャ姫も一緒でしたか。それは光栄です」
(いつ見ても綺麗だな)
美しいビジャ姫にデレデレしている冷をリリスが気がついた。
不審に思ったリリスは追求する。
「おいお前は姫をみると、嬉しそうになってるが、お前は普通の冒険者だろ。姫は特別な人だからな!!」
「わかってますよリリス、俺はビジャ姫に失礼はしません」
(いや、もうお風呂に一緒に入ったりしてますが)
「出発まで王都で宿泊していってください。出発になったらお伝えします」
「わかりました。どこか宿泊する宿を探します」
「それくらいはこちらで用意しますよ」
ビジャ姫は首を振って言った。
「本当ですか、それならお世話になります姫」
「当然ですわ。アリエルさん達も宿泊できるように宿を用意してますので」
「ありがとございますビジャ姫。女神だからといって、特別な部屋は要りませんから」
「そ、そうですね、皆さんと同じ部屋で」
ビジャ姫は女神をアピールされても困ったが、同じ部屋を用意していた。
「ではビジャ姫、出発の時にお会いしましょう」
「お呼びしますから」
ビジャ姫とはそこで別れた後に、ビジャ姫のメイドに案内され宿屋にむかった。
宿屋は王都でも指折りな宿屋で、歴史ある宿屋であった。
ミーコは宿の部屋に入ると、風格のある部屋に満足していた。
「いい感じの部屋です。普通ならかなり高額な宿泊代がかかると思う」
「そうだろうな、俺も思った」
(確かに高そうな部屋だな)
「国王に呼ばれて来たのだから、国王ならこれくらいは当たり前だろ。あんまり安い宿屋だと国王の名に泥がつくからな」
「リリス、あまり食べ過ぎて胃を壊さないようにね。せっかくの最高の料理が食べれなくなっちゃうから」
「よけいなお世話だ、たとえ胃の調子が悪くても食べてやるんだ!」
「リリス、食事会はあくまでも友好がメインだよ、食べるのが目的ではないから、失礼のないように」
「みんな、うるさいぞ、まるで私が失礼な、常識がないみたいな言い方だが心配するな、淫魔と言えば相手の国王は、敬意を表すさこの私に!!」
リリスは淫魔は特別な存在だから心配要らないと話したが、かえって周りは心配になった。
「…………ねぇリリスは置いていった方が良くない?」
「うん、危ないかもな。相手の国王が怒ったら大変な事態になる。置いていこう」
「絶対に私は食べるぞ!」
「こりゃ心配だな」
リリスは置いていかれると言われて、アリエルに向かって必ず行くと言いきったが、冷にはひとつ悩みの種となった。
(大丈夫かな)
リリスに言い聞かせる必要があったと冷は確信した。
(このままでは危ないだろうから、ちょっとリリスに……)
「おい、リリス、起きてるか?」
リリスの部屋に行ってリリスを起こす。
「なんだよ……お前か……何しにきた?」
「食べるのはいいことだ。体力の基本だからな。しかし食べるのに、訓練を怠ったらそれはぜい肉となってしまうだろう」
「ぜい肉だと……私にぜい肉なんて全くないぞ!」
「じゃあこれは?」
冷はリリスの服を一瞬で取り去ったら、リリスの下着姿はお腹がやや出ていて、太り気味となっていた。
(お腹が出ているじやないか)
「……しまった……」
「やはり太ったのだなリリス!」
さっとお腹を両手で隠したリリスは最近になって運動不足になっていて太り気味であった。
「むむ、みられたか……ほんの少しだけ太っただけだ。心配は要らない。訓練やクエストをしていないからだな……なぜなら町の復興で道場にもいってないし、クエストなど無理だからだ」
「わかってる、道場は少しの間はお休みになるな。町の復興が先決だから、訓練する時間がないと俺も思っていた。だから夜にでももう一つの訓練としようではないか?」
「……まさか……王都でもする気か……こんな場面を王都で知られたらヤバイだろお前!」
「問題ない、訓練だと言えばいいのさ。すでにアリエルとミーコは、ベッドに体力が尽きて起き上がれなくなってる」
(アリエルとミーコは先にお楽しみをしてきました)
「なんだと! あの2人はもうすでに……」
冷はリリスだけでなくアリエルとミーコの運動不足も心配していて、お楽しみをそれぞれにしてきていた。
リリスには特に酷い体のラインに冷はガッカリしたが、それを再び美しい体にしてやろうとやる気に満ちていた。
(リリスは鍛えると素晴らしい体になるから、今晩はたっぷりとしてあげるよ!)
冷はリリスを裸にしてベッドの上でたっぷりと体力が尽きるまで、動かしてやり、特に腹の出っ張りをなくせるような運動をしてあげる。
リリスは苦しくなり動きが鈍くなると、自分でも腹の出っ張りが原因だとわかり、反省していた。
「まだ、まだだ、腹が引っこむまで続けるぞ!」
「うう〜〜〜ああ〜〜〜」




