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 ギガース達は翌朝は疲れ果ててしまい起きるのも困難であったが、やっとのことで起き上がると、アリエルらの居る部屋に合流し、挨拶をした。


「あはようギガース」


「ああ、アリエルおは…………よう……」


「サンマル、チルフもやたら眠そうだが、寝不足かい?」


 サンマルがちらりと冷を横目で見て答える。


「……うん、ちょっと寝不足気味かな……誰かさんが元気すぎて……眠らせてくれなかったから」


 サンマルの答えずらそうな答えにリリスが直感でわかり冷をみながら、


「ああっ、お前、まさか昨日の夜はギガース達の部屋に行きやがったな!!」


「あれ、バレちゃったかな」


(サンマルが俺を見たからバレたっぽい)


「もう手を出したか、手を出すとは思っていたが、早すぎだろ。まだメンバーに入ったばかりだし、それに今は、みんなで町の再建に奮闘している最中、そんな時にお前はサンマルを裸にしたりしたのか!!」


「どうだったけかな?」


 冷はとぼけて言ったが、全員がサンマルを見ると、


「裸にされました。そのうえ胸を触ってきました」


「私もです」


「チルフもか……まさかギガースも触られたか?」


「同じく触ってきた」


「やっぱり、触ってるだろ、とぼけても無駄だぞ!」


 あっさりと認めたサンマルに、リリスが怒鳴ると、他のメンバーも同じく冷を冷やかな目で見て、冷はもう言い逃れは出来ないと照れ笑いをした。


(さっそくお楽しみしたのバレたみたい)


「サンマル達にしたのは認めよう。しかし、これだけは言っておく、俺はあくまで彼女達の為に触ったり、脱がしたりしたのであって個人的に楽しむ理由でしたわけではないことを」


「個人的でしょ、冷氏の場合は」


 ミーコには嘘は通用しなかったが、それでも冷は反論する。


「いいや違う。ギガースやサンマル達の為と言ったのは彼女達は巨人魔族であり体格も大きいだろ、そこが強みなのはある。でも体の大きさから来るパワーや迫力があるため、素早さをおろそかにしていると感じた。だから彼女達の服を脱がして、胸を触ってみて、実際に彼女達に素早さが足りてないとわかってもらいたかったのだよ。それで昨晩は実行したのさ」


 冷は上手く説明を出来たと思って話し終えたのだが、聞かされたメンバーからは逆の反応が溢れた。


「偉そうに言うのも困りますが……」


「そうですよ、そんなの口で説明をすればいいことですから」


「胸を触る必要はないでしょう、手や肩でもいいわけだから」


 と、勢い良く反論が出てきて冷は大変に返答に困る。


(まいったな、言えば言うほど、悪くなるな)


「確かにそうかもな。でも俺はギガース達が今よりもレベルアップしてくれるのを期待している。結果的に課題が見つけてそれを道場で補いつつ、長所である体の大きさからの強さを鍛えていけばいいと思うよ。俺はギガース達が今よりも強くなれる余地が大いにあると思う。だから俺が悪評高くなるのを引き受けたまでなのだよ」


「……悪評高くなるとか、自分でいいますかね普通」


「まぁ、いいだろ」


「良くない、良くない、巨人魔族をなんだと思ってる。もしかしてガーゴイルが言っていた……冷に触られたいとか言ってたのは、この事なの?」


 ギガースは思い出したように言ったのは、以前にガーゴイルが言っていたのを思い出したからで、その時は何のことかわからないでいたが、今は冷からお楽しみを受けたことで、ピンときたのだった。


「そうですよ、ギガース。私は冷に望んでここにいる。決して奴隷ではなくね。前に言ったのはそう言う意味なの。どうしても魔族からみたら、奴隷にされた中級魔人ガーゴイルにしか見えないでしょう。けどね、私は冷に触られたいの〜、だからギガース達がうらやましい〜〜〜、私も触ってよ冷〜〜〜」


「ええっ!」


 ギガースは奴隷としてガーゴイルは従わされてると思っていたが、今の発言によってその考えは崩れ去って、本当に冷から触られたいのだとわかりショックを受けた。


「まぁそういうことだよギガース。ガーゴイルはもう何度も、何度も、俺とベッドでしてるのだ。それでガーゴイルのレベルは上がっているだろう。君たち巨人魔族にも俺は同じ気持ち。更なる高みに行って欲しいのだよ」


「……わかった、冷が昨晩来たのはそれが理由だったと思うことにする」


 ガーゴイルの発言に大きく影響されたギガースは、冷の思いやりな行為なのだと思うことにし、冷を攻める気持ちは抑えることにした。


「う〜ん、お前は会話が苦手だと言っていたが、会話は下手でも言い逃れは上手くなってきてるだろ?」


「言い逃れってひどい!」


 しかしリリスなどは納得していなくて、冷の言い訳だろうと感じたから不満が残って言い放った。


(リリスの奴、言い逃れはひどいよね)


 話は長引きそうなのでルクエが会話を変えに入って、


「話はそのくらいにして朝食にしますでございます」


 朝食は近くの飲食店に行き、みんなで一緒に食べると、会話はギガースの話は避けて、なるべく楽しい会話で食べ終え、ギガースも深く聞かれたくない、魔人が人族に従ってる感じがあったからで、強くなっている実感はなく、恥ずかしい気持ちがあった。

 魔商人ヤリッチはギガースの気持ちはわかる気がして、メンバーに入って直ぐに冷にお楽しみをされたから、冷ならするだろうと思っていたのだった。


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