表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
298/351

296

296

 エルフ国で宿泊し一泊した冷は、お風呂で秘薬入りこ湯につかったのもあってか、体は見違えるように元気になっているのを実感し、新たな冒険に向かう勇気がわいてきて、隣で寝ているタリヌ王女と抱きあうと、またも元気いっぱいと、こんなところをリリスに見られたらまた変態だと思われるが、そこは楽しさを優先させる。


(まさか王女様と抱きあうなんてな)


 エルフ国は少し時間がかかるが、はれて魔族から解放されて気分も良くなるはずで、他の国、さらに魔族までもこの一件、冷がエルフ国をギガースから守ったと知れ渡り、そうなると誰もが簡単には手出しは無理で、冷がついているから、エルフ国は安泰となるわけ、そこまで冷が考えていたかと言えば、全く考えていない、単なる思いつきで行動したまでの結果、エルフ国には冷がついていてるとなりつつあった。

 タリヌ王女はそうなることを望んでいて、とてもありがたい、いつ再び魔人が来るかもしれないことを考えて暮らすのはストレスがかかり過ぎるし、冷のことを大事にしたいと思っていて、また来てくれることと口約束をした。

 翌日はエルフ国から出る際には、タリヌ王女と数多くのメイドが、あとメドメールも見送りに来ていて、城からガーゴイルの翼に変形したら、かなり驚いている中を、上空に飛行し、手を振って別れをして、再びピルトの町の方向に進む。

 城に残された者、タリヌ王女達は、あまりの速さの飛行に目がついていけず、消えたようにも見えて、ぼう然と立ち尽くし、メイドもタリヌ王女に本当に人族なのですかねと話し合う場面もあった。

 本当にとてつもない彼氏を持ったなとタリヌ王女は、この時に思ってしまうほどに、冷の存在感は途方もないところまで行っていたのだった。



*



 ピルトの町に帰るとすでに人々は日常生活をしていて、朝ごはんを食べていたり、働いている主人の姿もあって、町の活動に冷は安心して着陸した。

 とはいえ、まだ家がない、自分の持ってるお店が壊れてまま、または商品も飛んでしまったとか、ぐちゃぐちゃな様子は変わっておらず、冷の頑張りが期待されているのを冷も実感していたところであった。

 

(町の中は人がいっぱいいる、ここから出発だよな)


 宿屋に向かい足を向けて、みんながまだ寝てるだろうと考えてみて、多分リリスはネボスケだから、寝てるなとか考えながら歩いて宿屋に到着し、部屋をのぞくと、冷の予想はピタリと的中していた。


「おかえり、ご主人様!!!!」


「おお、ネイル!!」


「帰ったのね冷氏」


「ミーコも居るな、えっとリリスの姿が見えないが……」


「ああ、アレはまだ寝てるよ、リリスを起こすと怒るから、そのまま寝かせているの」


「やはりな、それじゃダメだな。俺がいないと直ぐに、サボり気味になる。おい、リリスったら起きろよ!」


「う〜〜〜、うるせえ、寝かせろ」


「ダメだな」


 町の人の気持ちは変わってきていても、リリスは相変わらず変わらないのは、逆に冷を安心させてもいた。


(リリスはこのままにしておこう)


 リリスだけは寝かしておくとして、冷の帰りにミノタウロスが考えていたことを冷に質問にしたいと思っていて、冷を椅子に座られせて言ってみた。


「我は冷に質問がある、質問と言っても、ひとつだけだ」


「なんだいミノタウロスの質問なら答えるよ」


「我が感じたのはその異常な強さである、アリエルから聞くことろによるとスキルを習得できるスキルストレージとかいう物らしいが」


「スキルストレージが俺の能力の秘密さ。前世は武術家だったから、相手から技を盗むのは基本だったから、俺にピッタリの能力なんだよね」


「そこでスキルストレージを閲覧出来るらしいな、我にしてきたスキルがあったろ、炎の矢で城を破壊した奴だ、あれはどのように閲覧できるのだ」


「ええっと、待って、今、見てみるからさ…………」


 スキルストレージは冷が使うスキルの基本であり、自由に習得したスキルを閲覧が可能で、現在まで数多くのスキルを習得したし、それを合成もしたので、冷本人も何がなんだかわからないくらいに混乱し、一度は整理したかった。


(多すぎて、どれだったかな、確か獄炎の矢だったよな)


 さっそく閲覧開始してみて、獄炎の矢を選択してみると冷の脳内にこれまでに相手から習得したスキルの一覧が現れ、奇妙なことだが他からは見えないで冷にだけ見え、獄炎の矢を発見し選択してみると、獄炎の矢の情報が現れた。


(獄炎の矢は、これだな)


 冷が選択して情報には、獄炎の矢の詳細な詳細が書かれていた。



獄炎の矢

レジェンドレベル

ウインドキル+インフェルノ



(レジェンドレベルとあるな……)


 はっきりとスキル欄にはレジェンドレベルと書かれていて、なんの事か今まで知らなかったから、わからないのだが、予想ではスキルの中でも最高のレベルにあるスキルなんだろうなぁとは考えられた。


「どう?」


「ええっ……獄炎の矢……レジェンドからとあるな、なんの事かな」


「あ、あ、あ、あ、ああり得ないが、やはりそう言うことか……」


「どういう事よ」


「レジェンドレベルって言うのは、神レベルの上に位置するレベルで、通常では到達できないレベルと言われる。しかし我を倒したとしたら、上級魔人の上であるわけで、考えられる理由は冷が使うスキルにあると、そして獄炎の矢がレジェンドレベルであると考えたのだ。ちなみに我のスキル、猛獣の追撃は神レベル、よって我が世界最強と呼ばれる上級魔人と呼ばれる理由に他ならない」


 ミノタウロスのスキルが神レベルであったと判明し、周りの者は今さらながら圧倒されてしまうが、冷の持つスキルにはその上であるとなると、圧倒されるのを通り越すしかなく、どこらへんにいるのか、どこらへんの位置にまで冷が行ってしまったのか、想像のつかない域になっているとわかり、沈黙してしまった。

 しかし冷は周りの反応とは逆に笑っていた。


(神レベルの上か俺……凄くねえ?)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ