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ゴーレム達の明日以降の行動が決まった。
生きていくのに重要な住居たどの整備に力を注ぐ計画としたのは、すでに道場の建築で実績はあるからで心配はなく、人族がかかる時間を大幅に短縮も可能である。
人族の建築技術達はゴーレムの建築速度に恐れをなしていたのは、あり得ないほどの速度で作り上げていくからで、スキルの力を存分に発揮した結果は、冷も驚くしかなかった。
(建築速度は異常だったものな)
次にヤリッチが名をあげたのはガーゴイルであった。
「次に質問がある」
「いいぞヤリッチ、どんどん言ってくれたまえ」
「ガーゴイルに関する情報で、彼女の持つ魔物がいますが、その魔物は卵を産みすでに町の商業ギルドに売却していたと聞いてます」
「うん、ガーゴイルの魔物の卵の評判は上々らしい。商業ギルドには注文が次々ときていたそうだ」
(あの卵なら間違いないに売れるよな)
「そしたらガーゴイルには引き続き卵の生産販売をしてもらうのがいいと思う。町には食料品店もピンチですから、卵は貴重な栄養源になる。喜ばれるはずだ」
ヤリッチはガーゴイルに提案し、それは的確な考えであったためガーゴイルも頷く。
「そうするよヤリッチ。卵は食料のない人に優先的に販売したい。数に限りがあるからだ」
「そう商業ギルドには伝えておくのが言いかと思う」
ヤリッチは住む家と食料品が最も大事な物と判断して提言したのは、冷にも伝わり、とても重要な考えであるとして直ぐに実行に移すのを決める。
(ガーゴイルには卵を任せよう)
住宅と卵を揃えられるように冷は努力するとして、次に気になっていたのは王都の状況で、自分で城を壊しただけに、気にならないと言ったら嘘になるし、早めに国王の所に向かう必要があると感じた。
(ピルトの町も大変だが、王都もヤバイよな)
「そしたら、みんなは明日から復興の役目をするのだぞ。俺はちょっと王都まで行ってくる。ピルトの町の状況を説明したいのもある」
「わかりました、行ってください冷氏。冷氏が留守の間にガレキを片付けたり、散乱したゴミなどの清掃したりします」
「ミーコ、よろしく頼む。それとミーコの活躍を国王に報告しておくのも忘れないぞ」
国王に報告するのも楽しみとなった。
(ギガースを倒したのだから、報告しなきゃねミーコ)
「女神の私もですよ!」
「わかってるよアリエル。それとリリスもな」
(3人とも一緒に報告しておくよ)
「国王から謝礼金を貰っておけ、活躍したのだから当然だろう」
リリスは賞金をくれと、しっかりと忠告しておく。
「伝えておこう。びっくりするだろうよ、中級魔人を倒したのがキミたちだと知ればな。俺のこの冒険者パーティーは、さらにパワーアップしたとなるから。国王は俺達を絶対に必要となる」
話が決まれば直ぐに行動をすると決めて、アリエルらメンバーは宿屋に残して夜を過ごしてもらい、冷は王都へ向かうとし、忙しい時間を過ごす冷は疲れを知らなかった。
(忙しいな俺)
宿屋から外に出て飛行体型に変化し、もう飛行体型にも慣れてきて、空を飛ぶことに恐怖心も何もなく、当たり前のようになって、徒歩で歩くなんて考えられないくらいになり、不思議に感じるのだった。
(飛ぶのが当たり前になったな)
「では、王都に行ってきます?」
「夜はみんなで宿屋で過ごすから心配無用です」
「わかったミーコ、じゃあ!」
ミーコが手を振ると、残りのメンバーも冷を見上げ、上空に上昇していき、冷の世界にあるヘリコプターのようにして上昇、そのまま王都の方角に向けて飛び立った。
あまりの速さに残されたメンバーに言葉が出ないのは、いつものことだが、さらに速度が増したのでは感じるメンバーは少なくなかった。
実際に冷の飛行速度は増していて、慣れてきたのが1番大きく、飛行する際に体勢をどのような角度にしたらいいか、どのくらい羽根を伸ばしたらいいのかなどを冷なりに研究していたのだが、試すたびに速度が増したのを肌身で感じ取り飛行する度に、応用していたからで、これも冷が武術家としての経験から成せる技であって、普通の人には無理なげいとうと言える。
(だんだんと速さが増してきてるな、いいぞ)
考えてる間にもう王都が見えてきたので、速度を落として着陸に入る。
速度を落とさないとさすが急には着陸は難しくなるからで、王都の壊れた壁、住宅地などがあらわになっていて、見ていて重苦しくなると感じつつ、城があった付近に着陸した。
(城があった付近だな)
着陸した地点には城の現在の状況、破壊されたのを復元出来るのか、それとも全壊して初めから作り直すべきかを検討している最中であって、国王直属の王国建築士を中心にし兵士が数多くいたとこらだった。
そのど真ん中に突然に現れて着陸したものだから、全員が冷に驚くしかなく、作業を止めてしまった者も多かった。
「だ…………誰だ!」
「冷です、すみません、驚かしてしまい、国王はいますはか?」
「冷…………冷さんでしたか、てっきり魔人かと思いましたっ。国王でしたら近くに国王専用の城の代わりを作りました、そこに居ます」
「城の代わりを作ったの?」
冷は辺りを見回すが発見には至らない。
(どこにも城らしき物はないけど)
「あそこです……………………」
「ええっと……………………あれは……………………小さいですね」
「はい、緊急時ですから、国王、姫、軍師様などが住める程度の大きさで作りました。無いよりは増しということです。情けないですが」
国家建築士が説明した通り、とても城とは呼べない、住宅が何もない平地に立っている感じであって、冷はあれが国王の住まいかと思うのも無理もなかったが、自分が壊したのだからバカにできないし、責任もあった。
(あちゃ〜小さな住宅になったな。俺のせいだよな……)




