表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
282/351

280

280


 ゴーレムはその時の状況を説明していく。


「巨人魔族がきた時に、私は森に魔物を集めに行ったのだ。実は魔物を50匹ほど隠してあった、魔物を集めて巨人魔族に向かわせ、チルフとリョウシンを撃破した。巨人魔族は町から離れて行ったから、大丈夫だ」


「さすがゴーレムだな、感謝する!」


「冷が来ていたのか、やはり冷がギガースを倒したと。最後は冷が活躍をしたわけだ」


 ゴーレム、シールドは遅れて来たためアリエル達3人によってギガース、サンマルを倒したのをいっさい知らないのだった。

 

「違うのさゴーレム、サンマルとギガースを倒したのはこの男じゃない、私達が倒したのさ。アリエルとミーコと3人でだ。冷は倒した後に来たんだ。どうだい凄いだろ、中級魔人レベルにで成長したってわけだ!!!!」


 リリスはここぞとばかりに自慢話をする。

 それを聞いたゴーレムは信じられない顔をした。


「まさか、キミたちだけでギガースを倒すとは…………。どれだけ早い成長速度なんだ。いくら何でも成長速度が速すぎる……」


「ちなみにギガースとサンマルは新しいメンバーに入ったのは伝えておきます」


「本当に? これまた強力なメンバーが加わったのね。世界最強のパーティーがさらにパワーアップしてる」


 シールドも話を聞いて、もう笑うしかないのであった。


「我を忘れるなよゴーレム!」


「ん……………………ミノタウロスか! 縄で繋がれてるてことは冷に負けたと!!!!!!!!!」


 ギガースの件は信じられないが信じるとしてミノタウロスを見た時は声は上ずってしまった。


「見ればわかるだろ、我は負けた。そしてなぜかメンバーとやらに無理矢理させられた。けど我は納得しないぞ、従うこともない!」


「上級魔人に勝つとは驚いた!! 世界に衝撃的事件になるぞ」


「ゴーレム、先ほど言ったのが気になる点がある」


「何かな?」


 ミノタウロスはある一点において疑問がわき起こった。

 ミノタウロス本人は王都にいて王都を潰す、その弟子であるリョウシンはピルトの町に送り込んでいた。

 

「我の弟子であるリョウシンだ。リョウシンはピルトの町に送り込んでいた。しかしキミは倒したと言ったような?」


「倒したさ、チルフとリョウシンは。ここに呼んであるから、連れてこよう…………チルフ、リョウシン、出てこい!!!!」


 ゴーレムが名前を呼ぶと、もの影から2人の姿が現れた。

 チルフとリョウシンであった。

 リョウシンは申し訳なさそうに現れて師匠であるミノタウロスに謝罪を、


「申し訳ないですミノタウロス様、ゴーレムに負けてしまいました。ズルいのは電気でビリビリ攻撃してきた。あんなのインチキっす!」


「インチキだ、ズルいだとか、バカ者! お前の力が足りないだけだろう。それを言い訳するな! という我も負けているから、大きなことは言えないが……」


「ミノタウロス様を倒す冷は本物の化け物です。初級冒険者から、上級冒険者に、そして神レベルと情報ではあったけど、もはやその上のレジェンドレベルの域にたったした!」


「レジェンドレベルとはなんの事かなミーコ……」


 聞いたことのない名称にミーコに訊いてみる。


「冒険者の初めはみんな初級冒険者でした。それから中級、上級冒険者と認められる。冷氏はとっくに上級冒険者でしたでしょう、冒険者ギルドの評価では。そこから勇者にしか超えられない壁、神レベルがあると言われてます。殆どこの神レベルは存在しない幻の人になります。レジェンドレベルというのは正に神レベルの上に位置すると聞いてます。しかし歴史上にもレジェンドレベルの人族はいません。勇者でも神レベルまで」


 異世界に来た頃はまだ初級冒険者から初めたにしても、猛烈な速度でのぼりつめて、神レベルとされていた。

 神レベルとは人族の超えられるレベルではなく、特殊な者、勇者しか超えられないとされていた。

 さらにその上になるとレジェンドレベルというのがあると。

 冷は興味深そうに話を聞き、自分がレジェンドなのか神なのかを考えた。


(俺ってもう神なのか?)


 いくら考えても冷本人にはわからない。

 それがどれ程のランクなのか、どれ程凄いことなのかさえ区別がつかないのだった。


「まぁ、神だろうがレジェンドだろうが、どっちでもいいか。俺は最強の武術家ってことで!」


「どっちでもよくねえよ。人族じゃない存在になりつつあるんだよお前は!」


 リリスにバカにされる。


「ピンときてないようです本人は」


「それが冷らしいけどね」


 アリエルこそ最も驚いていた。

 最初は武術家で有名だからという理由で選んでしまった。

 とても生き延びれる力はないと考えていたのに、魔人に会えば即死するとさえ言っていたのに、神レベルと呼ばれる域にまできてしまったのだから。

 出会った当初、アリエルが考えていた以上の、はるかに上の存在だったのかもしれないと考え出す。

 本当にこの世界を救える存在になる日が来るかもと。

 

「最強の武術家とはそこまで凄いっす?」


「武術家とは常に訓練し続ける。死ぬまで上を目指すのだよリョウシン。だから俺はレジェンドになったとしても、そのレジェンドの上を目指すのさ。止まることはない。俺の凄さがわかったら、ミノタウロスと一緒に俺のメンバーになるんだ、いいかい?」


「ええっと…………。ミノタウロス様の弟子ですから、メンバーに入るっす」


「チルフもだ!」


「よくわからないが、メンバーになるしか道はなさそうだな」


 こうして集まったギガース、サンマル、チルフの巨人魔族はメンバーが決定した。

 ミノタウロスとリョウシンの牛頭魔族も同時にメンバーが決定したが、完全にメンバーに馴染むのは難しい感じであった。

 冷は時間をかけてでも馴染んでくれればいいと思った。


(一気にメンバーが増えたな) 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ