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 ルテリはベッドで寝かされても、冷に従うのを嫌った。

 ルテリ、ルクエ、ルビカとも冷の手が伸びると、嫌がるが拒むのは困難に。

 幼い頃から鍛えられた体力は認める。

 それもごく普通の冒険者の前なら、一流と呼べるレベル。

 しかし冷の前なら、まだアマチュアレベルとなる。

 ベッドで何度も何度も、倒されてしまうおと、


「ああああ………」


 つい声が出てしまうと顔を赤らめてしまった。

 何度となく起き上がって冷に向かうも、


「ああああ………」


 やはり冷には敵わず、結局は立ち上がれなくなるまでされた。

 冷は3人を相手にしても楽勝で楽しみ満足した。


(うん、三姉妹ともまだまだ俺のレベルには程遠いな)


 冷の余裕は続かなかった。

 なんとルテリはまだ起き上がってきたからであり、これにはさすがに冷も驚いた。


(おや、ルテリはまだ体力があったのか、俺の予想を超えるな)


「ふふふ、まだまだこれしきでシャーロイ家を取り込んだと思うな、キサマの考えに従うのはまっぴらゴメンだ!」


 再び冷と相まみれると、7回、8回、9回と起き上がってきて、その度に絶叫して尽き果てた。

 ルクエとルビカはすでに体力は切れたのか、グロッキー状態に。

 以前から冷には彼女らの能力の高さには注目してきた。

 ちょっと鍛えたくらいのレベルではない。

 かなりの達人クラスから教わり、鍛えてられ、しかも実戦も豊富。

 魔物も人族とも戦っていると伝わった。


(3人とも、潜在的能力は高いな)


「……うううう、キサマに従うかよ」


「おお、まだ起き上がってくるかルテリ、キミは特に優れているな」


 いくら優秀とはいえ限界はある。

 ここでルテリは尽き果てた。

 ルテリの体を流れる汗。

 限界に達した彼女には、声も出ない程に冷に圧倒させられた。

 ベッドには早々に尽き果てたヤリッチとアリエルが息を荒くしている。

 そしてルクエとルビカが肩で息をする。

 最後まで残ったルテリは大量の汗まみれに終わった。

 このお楽しみによる効果は相当に高くて、本人はわからないが体力や魔力量、防御力などが大幅にアップに繋がった。

 それも比較すると高レベル魔物を倒したのと同じくらいの経験値に達する。

 冷にとっても彼女らのステータスアップは喜ばしい限りである。

 合計すると5人の裸が視界に入るに、冷は大満足となる。

 それだけではなく、冷のステータスも上がっていた。

 ギガース、サンマル、チルフた戦ったのに加えて、アリエル、ヤリッチ、三姉妹との熱戦に体力、魔力を大量消費したのが原因である。

 そのおかげで、異常な数値アップが行なわれた。


(今日は嬉しい日となったな)



柳生 冷


性別 男

種族 人族

 

ユニークスキル スキルストレージ 

職業 無職狂戦士バーサーカー

レベル 11000←6100


体力  150000←62000

攻撃力 150000←62000

防御力 150000←62000

魔力  150000←62000

精神力 150000←62000

素早さ 150000←62000


剣術レベル 5900←3500

柔術レベル 5900←3500

槍術レベル 5900←3500

弓術レベル 5900←3500

斧術レベル 5900←3500



(俺の数値もアップしたようだ、レベルが1万超えてますよね)



 通路の兵士たちは寝ていた。

 朝日が来ると全員が目を覚ました。

 冷のスキル、ガイコツの息の効果が切れたためだが、兵士はなぜ寝てしまったのかと相談しあう。

 全員がいっせいに寝るなど考えられないので不思議だなと。

 伯爵に見つかってはいないとなり、ホッとした。

 もし寝ていたのがバレたらクビである。

 ただちに指定の位置に戻り、警備につくとした。




 朝になるとベッドは大変なにぎわいになっていて、それもそのはず5人の女の子と冷が重なり合って寝ているから。

 ベッドに寝れる収容人数を超えてるのが原因であるが、各自の部屋に戻ればいいが、戻らなかったので、正確には気絶に近い状態、だった為にヤリッチの部屋で起きる。

 この異様な状態であるから、目を覚ましたらどうなるかといえば、罵声となろう。

 最初に起きたのがルクエであった。


「……………………ん、ひ、ひぇ〜〜〜〜、まだ居たのでございますか」


「みんなで朝を迎えるのもいいだろ」


 ヤリッチも起きると、


「なぜ、なぜ、ルテリ達がここで寝てるのだ、そして裸なのか?」


「き、昨日の晩は、あなたと同じことをされたからよ」


 ルテリはヤリッチに説明した。

 こと細かく、詳細にすべてを、ヤリッチが寝てる間に行われたと。


「えぇ!! 三姉妹にまで手を出すとは、魔人よりも危険な存在だ。世界の悪だ」


「おいおい、俺はみんなの為にしてるのだよ、勘違いしないでくれ。みんなの着替えが終わったのなら出発しよう」


「ちょっと向こう向いててよ」


 アリエルに言われて残念にしつつ背中を向けた。


(う〜ん、着替えてるのを見るのは楽しみなのに残念)


 残念な想いは我慢して、準備は整った。

 出発する先は冷が考えていて、最初に行くべき所は王都になる。

 王都に行き国王に報告する義務もあった。


(ハンマド国王に報告せねばな)


 三姉妹は条件つきでの牢獄から開放で、冷が監視して常に見張るとし、エルフ族の件はヤリッチを連れて行き、成果を出したと報告する。


(ヤリッチを見れば納得するよな)


 ギガースの件は話しにくいのが冷には問題となる。

 どうして取り逃がしたのかと追求される、特に軍師コロナが文句を言うのが目に映る。


(ギガースが問題だな、軍師コロナがうるさそう)


 着替えが終わると冷は今後の話をすすめた。


「みんな、最初に行くのは王都にしよう。ここまでの経緯を国王に説明したい、王都までの移動は俺がみんなを飛行して運ぶ」


「飛行はいいけど、全員は無理よね」


「いや、全員いっぺんに運ぶ、危ないかもしれんが……」


「かも、じゃだめ、絶対に落とすな」


「はいはいルテリ、落としませんよ」


 王都までの移動はガーゴイルの翼で決まる。

 口では強気で言ったが、実際に全員を運べるかは微妙であった。

 

(いっぺんに運べるかな……)


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