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冷はその場の発想でスキルを考案して試してみて、
(オメガランサー、グランドシェイカーは土属性なので合せてみたいところだが……)
オメガランサーとグランドシェイカーを想像可能です。
想像しますかYES/No
(可能ときたか、ここは合成してみよう)
想像します、想像後はグランドオメガとなります。
(オッケーです)
グランドオメガが想像されました。
(よし、新スキルの完成だな)
グランドオメガの完成に気を良くした冷は、すかさずスキルを使用を決める。
(早速、ブチかましてやろう)
魔力を急激に高めてからグランドオメガを放つのに時間はかからなかった。
「グランドオメガ!」
工場の地面にある土から巨大な岩が瞬くまに作成され、ここまでは以前のオメガランサーと変わらないが、放たれた岩は工場の天井を突き抜けて屋根を破壊した。
(破壊力は格段にアップしてるな)
岩のぶつかりで天井は崩壊してしまうと、次に岩の量を数倍に増やした。
(まだまだ作れるぞ)
莫大な数の岩を作成し、工場に向かって岩を落下させた。
岩は工場を壊滅的にダメージを与えると更に下から轟音が炸裂する。
グランドシェイカーのときのように地面が裂けて破壊されていった。
(岩の落下に加えて地面は裂けていくのか……恐ろしいな)
冷は新スキルの破壊力に改めて驚いてしまい、見る見るうちに工場は砕けて崩壊し、柱は折れていき、薬草は燃えて大家事になり、回復薬にも火が飛び移り大火たなった。
人族を滅ぼしかねない偽回復薬のほとんどは丸焦げに変わり果てていった。
(ここまでやれば十分だよな)
工場から脱出したエルフ達は大家事となる工場をただ見ていた。
これでヤリッチの支配から逃れられると。
嬉しい反面、不安感もある。
本当にあの商人がヤリッチを、サンマル、チルフを倒せるのかが。
もし負けたらエルフもただでは済まないのだ。
アリエルは不安なエルフに、
「あなた達エルフはみんな遠くに行って、ここは戦場になるから」
「戦場に……やはり戦うのですね、大丈夫でしょうかあの人独りで」
「心配しなくていい、あの男は気にするほどヤワじゃないから」
「では、私達はここから去ります……」
エルフは全員がアリエルの指示で去っていって、残ったアリエルは冷がどうなったか探した。
もはや煙で炎に包まれた工場からひとつの影が……。
その影はアリエルに、
「お〜いアリエル〜俺だよ」
「冷……ちょっと……やり過ぎじゃない?」
「えっと……やり過ぎたかな、あははは」
「笑ってる場合ですか、それよりこの後が問題」
「もう気づくだろ。アリエル……離れてろ……あいつらが来たようだ……」
*
その時に農園で作業していたサンマルは近くから突然に聞こえた轟音に手を止める。
「なんだ〜今の轟音は!!」
同じくチルフの耳にも聞こえてサンマルにもとに走ると、
「サンマル……今の音は聞いたか?」
「工場からだな、行ってみよう!」
「まさか……先ほど来た商人と関係あるの」
「わからない、けど、商人ならぶっ殺すしかない。ギガース様に怒られる前にな」
サンマルとチルフは工場の炎を見て声をなくした。
「どうやったら工場がこんなに破壊されるんだよ」
「決まりだな、あの商人だ……何かしでかしたな。チルフ、雨で炎を消してくれ」
「はいよ」
チルフはスキルのウェザーポイントで工場の上空から大量の雨。を降らし、炎の勢いは急激に弱まっていった。
*
アリエルは冷に言われて後ずさりすると現れたのはサンマルとチルフであった。
2人は冷を発見するや冷に向けて足を運ぶ。
チルフが冷の正体がわからず、
「おい、お前は誰だ、工場をもやしたのはお前だろ」
「わかっちゃった?」
冷は質問にとぼけると、
「質問に答えろよ」
「そうだよ、俺が全部燃やした。そして壊したんだ。怒ってるの?」
「当たり前だろ! 商人だとか嘘つきやがって、信じたのが間違っていた。なぜ壊した、我々が魔族だと言っただろ、それでも燃やしたのは確信があったのだろ、破壊する為にこの国に来たのだろ。目的はなんだよ、工場を破壊して」
「決まっているだろ、キミたちが計画して作ってる偽回復薬を燃やす為さ。全部燃えちゃったな、これで安心できる」
「偽回復薬だと……知ってるらしね回復薬の効果を」
「知ってるとも、人族の体力の最大値を低下させるのだろ。危ない薬だよな。取り引きはもう出来ない」
冷の目的を知ったチルフは顔つきが険しく変わる。




