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冷が言ったのは、1人しか抱っこは無理だろうと決めつけられた点にあって三女ルビカは、
「だって手は2本しかないもん〜、やっぱりアリエルを抱っこして、ウチラは無理もん〜」
「俺をバカにしてはいけないよルビカちゃん、手が2本あれば十分にキミたちを抱っこ出来るのさ」
「ど、どうやってもん〜」
ルビカが反論すると冷は実証してみればいいとなり、まずアリエルを抱きかかえて、
「じゃあアリエルを抱っこしてみよう!」
「きゃっ!」
アリエルは抱っこされて可愛い声を出してしまうのは来た時と同じで三女ルビカが、
「うう、アリエルのお尻に手が回ってるもん〜、アリエルの言ってる変態て言う意味がこれなのかもん〜」
「思いっきり触ってますでございます、これをされて平気なのですかアリエルは」
「平気じゃない、けど日常だから慣れてきてるのよ」
「日常……、女神にこんな日常とかあっていいの?」
「あっていいんだよ!」
「えつ!!」
「姉様、抱っこされてる、でございます!」
「あ〜ん、抱っこなんて初めてもん〜」
「いつの間に!」
冷は高速の速さで三姉妹を抱っこしていたのであり、三姉妹には目視できない速さで、合計すると4人も抱っこする。
「みんないいかい、さぁ飛行するぞ!」
冷は4人を抱っこしたまま上空に上がっていき、4人とも落っこちないかどうか不安になり、長女ルテリが、
「ちょっと触ってますけど!」
「騒ぐと落っこちるから静かにしてな」
上空と慌てる三姉妹に落ち着くように言うも実際には楽しんでいた冷。
(三姉妹とも触り心地はグッドだな)
後は王都からシャーロイ家の城に再び戻るために、速度を上げて飛行し、三姉妹は余りの速さで騒ぐのを止めるのだった。
城に到着すると三姉妹は地面に伏せてしまい、三女ルビカは足を震わせて、
「こ、こ、怖かったもん〜」
「もう抱っこは勘弁してでございます〜」
「怖かったか、これでも4人だから速度を落として飛行したんだよ」
速度はさすがの冷も落とす危険があり、危ないので大幅に落としていた。
それでも三姉妹には十分に速すぎた。
「お父様に会いましょう、心配しているはず」
「そうです、早く会いたいでございます〜」
「ルビカも会いたいもん〜」
城に到着して直ぐに兵士が駆けつけてきて三姉妹を発見すると、
「ルテリ様、ルクエ様、ルビカ様、ご無事でしたか、伯爵が大変にお待ちしてます!」
「お父様にお伝えして、三姉妹は無事に到着したと」
「はい!」
兵士は城に走って伝えにいき、ゆっくりと冷、アリエルも城に歩き出していった。
城に入ると、三姉妹と一緒に部屋に案内されて伯爵がで向くと、
「ああ、ルテリよくぞ戻ったな!」
「お父様、冷が私達三姉妹と引き換えに条件付きで国王と話をつけたそうです」
「冷どの、約束通りに三姉妹を戻してくれて感謝する」
「俺は約束は守る正確なんでね」
伯爵は半分は約束は守られないだろうと考えていて、国王が冷の話しなど聞くわけないし、しかしあの冷だから半分は可能性があるとし、兵士から戻ったとの知らせで喜ぶのであった。
冷には特別な感謝していて、冷の条件に答えることに決めていた。
「冷には感謝してますけど、お尻と胸に手が、触ってき………たも………」
「なんだい、お尻と胸……なんのことだい冷?」
三女ルビカが冷のした行為を言おうとした時にアリエルがルビカの口を抑えつけて、
「なんでもございませんことよ伯爵、ルビカはちょっと気分が悪くなったみたい」
「んんんん?」
ルビカはアリエルに抑えつけられてしまい口はふさがれて伯爵はお尻と胸については中途半端なままになる。
「俺の条件は忘れてませんよね伯爵、俺は伯爵との約束は果たした。今度は伯爵の番です」
(貴族なのだから約束は守るだろうね)
「わかっています、冷の約束は覚えています。エルフの国に行く件、もちろんお教えしましょう」
「ありがとうございます、お願いします」
冷の願いを叶えると決まり喜んでいるとアリエルが不安な顔で、
「ねえ冷、ひとつ訊きたいことがあるの、エルフの国に行くのは決まってる、これで一歩前に進んだ、けどね、入り口から入るのは冷と私だけかしら、ちょっと不安なんですけど……」
「ああ、そうだよ、他に居ないじやん」
(俺とアリエルしか居ないし、それで十分だと思ってるけど、アリエルは嫌なのかな)
「魔商人とか魔族とか居るのよね、向こうには。そうなるとメンバーを集めた方が良くないかな」
「俺がいれば十分だよ、魔からも魔人ギガースもね」
「……」
冷は改めて余裕で言いきるとアリエルは苦笑いするしかなく、来るのではなかったなとなる。




