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 「ま、魔物を町の周辺に連れてくるですって!! そ、それは危険があります!」


 ユズハは予測を超えた冷の質問にたまげる。


「あは〜〜〜、やっぱりダメでしたか」


(そりゃこうなるよな)


「危険過ぎて許可できませんね」


 ユズハの下した結論にミーコが、


「でも、さっきはギルドは冒険者の味方です、何でも質問してと、言ってましたような」


「あはははは…………、言ってましたか私?」


「言ってました!」


 全員が頷いた。

 この全員の威圧的な空気にユズハは苦笑いして、


「…………、ギルドは基本的に冒険者のためなら何でもしますのが役割。今までも貢献してきたつもり。それに冷さんには現在まで数々の活躍をしてもらいました。事情はわかりませんが、戦力補強の件は、少しお時間をください、上司と検討してきますので」


「待ってます」


 ユズハはギルドの職員と検討する。

 冷の言った案件があまりにも危険がある為、ユズハひとりでは判断できないから。

 少したちユズハが帰ってくると、


「冷さん、魔物の案件ですが特例で認めます。もちろん特例です。普通はあり得ないですから、魔物が近くにくるなど。しかし冷さん並びにガーゴイルさん、ゴーレムさんによる管理が出来ると約束してもらえるとの条件付きで認めます」


 検討した結果はしっかりと危険がないように管理すると条件付きとなる。


「します、します、俺が絶対に管理します。ありがとうございますユズハさん、理由は後でわかると思う。今まで以上に危険がありそうなんでね」


「絶対に管理して。そしてこの町の安全をお任せします冷さん!」


「この町は俺が守りますよ」


(良かった、これで魔物を呼べる理由がたった)


 ギルドから許可をもらい冷は次の段階に進める。

 ガーゴイルとゴーレムの魔物を実際に集まる作業に。

 ギルドを出てガーゴイルが、


「ギルドが許可を出すとは意外だった。無理だろうと思って見てたのよ」


「冷はユズハさんに信頼されてるところがあるから、これまでの激戦でね。ギルドも冷に頼るしかないのもある。魔人との戦いになれば、いやがうえでも冷が必要」


「お互いに必要ってわけね。それで私の魔物が必要なら森に行かないとね。私の住処だったところだからあの森に生息していると思う」


 ガーゴイルがいた森に魔物は集まっていた。

 主が居ない現在も住んでいて、生息地となっている。

 

「ガーゴイルが今の状態、つまり私達と仲間になっている、それをわかってても従えられるのかな」


「行ってみないとわからない。私の魔物は種族、鳥魔族。羽が生えていて飛行できます。空中からの攻撃も可能。きっと戦力になると思う」


「ガーゴイルと同じ飛行型か。それは頼りになりそうだ。これから森に行こう、早い方がいい。行くのは俺とガーゴイルで」


(ガーゴイルと出会った森だったな)


「一緒に……」


「どうした?」


(なんかガーゴイルの様子がおかしいぞ)


「嬉しい〜〜〜冷と一緒〜〜〜」


 ガーゴイルは冷と2人きりになれるとわかりはしゃいだ。

 するとガーゴイルの大きな胸が上下に揺れる。

 周りにいた男性はガーゴイルに夢中にならざるを得ない。

 同じく冷の視線は釘付けに。


「そ、そ、それなら、一緒に行くとしよう。残りのみんなは道場に行って訓練していな」


(凄い揺れようだったな。思わず見てしまったぞ。俺はスキル、ガーゴイルの翼でと)


「わかりました冷、気をつけて行って」


 アリエルが納得するが、訓練かよと言いたいのを抑えた。

 冷はスキルで羽が生えた状態に変形。

 いざガーゴイルの森に向かうことに。

 

「じゃあね〜〜〜」


「行ってきます〜」


 ガーゴイルと冷は上空に飛行しながら別れの挨拶。


「…………」


 残されたメンバーはポカンと見送る。

 飛行できない者からしたら、うらやましいのもある。

 冷のスキルなので変ではないが、突然に羽が生えたのは慣れないのである。

 ミーコは見送ると、


「さぁ、帰ってくるまで道場にいましょうよ。何もすることないし。時間がかかると思うよ」


「そうね、それにしてもあの2人を2人だけにして大丈夫かしら……。非常に危ない気が」


「うん、ガーゴイルは冷にデレデレしてた。きっと嬉しくてたまらないのよ。まるで森にデートしに行く感じよね」


「デートかい、勝手に行ってろ、そして帰って来なくていいぜ」


 リリスだけは冷にムカついていて、デレデレしてるからである。

 ガーゴイルにいちまつの不安を感じつつ、魔物の補強は始まった。

 新たな敵となりうる中級魔人ギガース。

 そして魔商人ヤリッチとエルフ族。

 冷はまたしても魔人と距離を近づけることになる。

 本人は魔人を意識して距離を近づけていないが、なぜか近づける結果に。

 そして戦力の補強がどの程度可能なのかを探る。

 今後の戦いは更に強敵になるとしたら、戦力は多いほどいい。

 特にアリエルから聞いてる上級魔人クラスになると絶望的な戦力差があると言われた冷。

 道場での彼女達のレベルを上げされて強くしつつ、魔人の魔物を手に入れる策に出る。

 

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