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シールドですら何の抵抗もできずに無抵抗状態になり、いよいよボーガはあせる。
2人がああも簡単に冷の物になるとは思いもしなかったから。
最初は冷が何をするのかわからないでいたが、こうなると冷の企みが理解できる。
ボーガは必死に小さな体を頑張ってみるも、
「あ……あ……」
「3人とも俺に従ってくれ。そうすれば俺も嬉しい。急にじゃなくてもいい、これから魔人との戦いに参加してもらうよ!」
(先ほどまでの意地のある態度から一転して大人しくなってるな。魔族も人族と同じ女の子ってことだな)
冷によってベッドの上で尽き果てるギャン。
得意のスピアも今は使えない。
シールドは盾のないことに受け身の弱さを知る。
ひたすら冷に体をイジられ、体力は尽き果ててしまう。
ボーガは大きな胸をイジられると、体力はもう残っていなく、見動きはなくなる。
3人は目がトロンとした放心状態となっていた。
もはや冷に迫るだけの力は残っていない。
それを見ていたゴーレム。
魔人であるゴーレムには冷の異常さが測れる。
「ここまでして我らを仲間にいたいとは、並々ならぬ思いがあるようだ。このゴーレムがお相手しよう……」
ベッドに乗り冷と向き合う。
「そう来るだろうと思ったよ。今の俺になら負けないとか思ってるなら考え直した方がいい。まだ俺は体力を殆ど使ってないから」
(まだまだ余裕、余裕です)
冷はゴーレムに忠告をする。
そこで冷はゴーレムの衣服を奪いにいった。
「…………やるなゴーレム」
(俺の手を掴むとは、中級魔人のなせる技と言えるな)
「私には冷の動きが見える。ギャン達とは違うぞ。さぁ裸にしてみなよ。出来るかな?」
ゴーレムは冷の手を掴みながら言った。
そして次の瞬間をから冷とゴーレムの超高速なまでの奪いあいが始まる。
ボーガはさすがゴーレム様だと感心するも、直ぐに衝撃を受ける。
「やるなゴーレムよ!」
「これしき、魔人を低く見過ぎでしょ」
「ならばこれはどうかな?」
(ゴーレムレベルとなるとそう簡単には服を取れそうにない。スキルを使ってみようかな。俺には水属性スキルがあるから……)
冷はなんとゴーレムの前でスキルを使ったのだった。
それも水属性を。
「水の壁!!」
「…………!」
ゴーレムは冷の前に壁が現れたのはわかるが、これが何なのかまでは見破れなかった。
冷は水の壁を使いゴーレムにある方法をすることを思いつく。
壁を自分から殴って破壊したのだった。
水の壁は冷によって粉々に壊されてしまう。
ゴーレムは冷は何をしたいのか、さっぱりわからないでいる。
しかし粉々になった破片がゴーレムの体に当たると、冷の思惑がわかった。
「こ、こ、こ、これは水!!」
「そうだよ水の壁は水から出来ているから壊せば、その破片は飛び散り君の体に当たると踏んだ。俺の予想通りになったな。確か君の弱点は水だったよね!」
(ふふふ、もう遅いぞゴーレム、君の体に触れた水から動きは遅くなるのだったよね)
冷の作戦にまんまとハマったゴーレムは険しい顔に変わる。
「し、しまった! 水に触れると遅くなってしまうのよ〜〜〜!」
言っているそばからゴーレムの動きに異変があり、先ほどまでの素早さは消えていた。
土属性のゴーレムの体には、不利となる。
こうなると冷の独断場となり、ゴーレムは身ぐるみをはがされてしまうのは当然であった。
「……あ……」
「ゴーレム、やっと君の裸が見れて嬉しいよ」
(お風呂のタイムではゴーレムだけ不参加であった為に裸は見れなかった。やっと見れたぞ〜。とても素晴らしい胸、そして抜群のプロポーションです。引き締まった腰のクビレは一級品です!)
冷はこともあろうに中級魔人ゴーレムを素っ裸にしてしまった。
こんな冒険者は過去に存在しない。
常識破りと言える行為である。
シールド達にしたようにゴーレムの体に執拗なまでに触ると、
「うう〜〜」
ゴーレムは思わず声を上げる。
しかしそこは魔人。
ギャンとは違い、このまま引き下がる器ではない。
冷にベッドで体力を大量に消費させられる。
もちろん冷の体力もかなりの消費量となる。
ゴーレムが倒れたところで冷は終わったかと思えた。
「終わりのようだね、さ、さすがに中級魔人、俺の体力が危ないところだよ」
(ボーガ達3人を終えて、追加でゴーレムは俺の体力も尽きるよな。いくらなんでも限界値はある)
油断した冷にゴーレムはとてつもない言葉を発した。
「……まだ……まだよ冷。中級魔人の力は…………こんなものではない…………のです」
「なんだって〜〜〜〜!」
(まだ起き上がるかよ!)
起き上がるゴーレムに冷は、たまげる。
魔人のレベルの高さを改めて思い知った。
そして負けられない冷は再びゴーレムを従わせる。
それから長時間の戦いになるとは冷も予想外だった。
いくらゴーレムを果てさせてもまだ起き上がるのであるから。
尋常じゃないとは正にこのこと。
ゴーレムは声を出して恥ずかしくなるも、絶対に冷には服従したくない。
魔人としてのプライドが何度も立たせたのだった。
「ああ〜」
お互いのプライドがぶつかり合い、長時間の末にゴーレムは尽き果てる。
もう起き上がることはなかった。
息は荒くなり、肩で呼吸するのが精一杯。
もはや冷に逆らう余力はなくなってしまう。
「…………冷、どうやら……冷に従うしか…………ないようだわ」
「やっとわかってくれたかい。これで晴れて俺の仲間だよ」
(ふう〜〜〜こんな長時間なのはガーゴイル以来だよな。いやガーゴイルでもここまでの長時間には至らなかったよ。さすがゴーレムと認めよう)
冷も魔人を前して体力は尽きて、体をベッドに崩してしまった。
ほぼ互角といえる内容で初めてのお楽しみを終えた。
これで冷は終わったかに思えたが、まだ終わっていなかった。
更なる事態に冷は驚がくすることになる。