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 冷が新たなメンバーを加えたお楽しみをしている最中のこと、隣の部屋にはゴーレムとシールド達が寝ていた。

 寝ていたといっても、途中で起こされるのであるが、ボーガが異変に気づいた。


「なんだかお隣の部屋から物音がします、寝てられません!」


「冷とアリエル達にガーゴイルの部屋、もしかしたらガーゴイルとアリエル達との仲が合わなかったと考えらる。魔人は魔人ですから、女神気が合いませんよねゴーレム様?」


「シールドの言うのも一理ある。私も魔人だから女神がいるのは驚いたよ。アリエルが女神なのは確かなようだしな。そうなるとガーゴイルが嫌いかもしれない。敵だったのだからな」


 ゴーレムはガーゴイルが暴れているのではと考える。

 ベッドで落ち着いて寝てられず、冷の部屋を伺う。


「だとしたら危ないです、今すぐに止めに行くべきでしょう」


「待って…………もしガーゴイルが暴れているならこの程度では済まないと思う。戦っているのではなく、騒いでいるようにも感じる。ほら、知り合ったばかりだし、寝ないで話をしていたらりしてるのでは」


 ギャンが隣の部屋に行くのを止めるのを求める。

 こんな狭い部屋で戦うわけないと感じたからだった。

 まさかあの様な変態的な行為に及んでいるとは考えつかない。


「…………う〜ん言われてみれば戦うには変な面もある。まぁ放っておいておこう。これ以上物音が大きくなるようなら部屋に行けばいい。それにしても私も中級魔人であるのに、冷の仲間になるとは想像もしなかったよ」


「はい、まさかです。でもゴーレム様が仲間入りするなら我々も一緒に入るのは当然と言える」


「ギャンは納得のようね。仲間入りしたのはいいけど、私は少し不安もあるの」


「不安とは何かなボーガ?」


「冷が私達三人を訓練するとか言ったのを気にしてて、意味がわからないから。訓練するとはなんなのか。魔物はもちろん魔族は訓練なんてしたことない。敵と戦って強くなるのだし、負ければ死ぬだけのとこ。だから訓練したいと言われても、理解に苦しむの」

 

「ミーコから聞いた話をすると、彼は武術のマニアらしい。それでアリエル、ミーコ、リリスを訓練して鍛えた結果、自分でも驚く程に成長したのだとか。その繋がりで言えば、彼は私達にもアリエル達と同じ訓練をしたいので、仲間にしたいとなる。単に美少女を訓練して鍛えるのが好きらしい」


 ゴーレムはまだ冷の性格が把握できないでいた。

 いったい何を考えてるのかが分かりづらい。


「変わってますな。確かなことは冷は恐ろしく強かったてこと。それは認めます、しかし彼に指導されるのはまた別の話。果たして魔族を訓練出来るのかしら」


「魔人の私をも倒したのだ、おそれいったよ。考えていても始まらない、もう寝ようか」


「そうですね」


 ゴーレム達は寝ることにした。

 訓練された経験のないシールド達にとっては、興味がある日になりそうだと思っていた。

 冷のパーティーメンバーにガーゴイルとゴーレムが加わり、超強力な構成メンバーとなった。

 現在世界広しといえど、このメンバーよりも強力なパーティーはありえない。

 中級魔人が二人も揃っているなど、破格であり、ギルドですら登録を考えさせられるメンバーである。

 上級魔人の強さがわからない冷にとっては、強いメンバーがいて余ることはなく、多ければ多いほど良い。

 上級魔人の情報を持っていないが、魔人ならば知っている情報もあるだろうとのよみもある。

 


 朝になるとリリス、ミーコ、アリエル、ネイル、ガーゴイルはベッドで横たわっている。

 起きることなくぐっすりと寝ていた。

 冷はベッドから出るとすでに体力は回復していて、元気に満ち溢れる。

 

(今日の予定は特別慌てるのはない。しいて言えば、道場が気になるのはある。建設途中だったから現在の作業状況を知りたいのはある。直ぐには完成させるのは無理と言えるから、急かせるのは、かわいそうだな。それにしても魔人も寝ている姿は人と同じだな。可愛いものだ。だけど驚いたのは体力面である。魔人、それも中級魔人の真の凄い部分を知った気になったよ。俺もマジで危ない場面であった。もう少しで逆に俺がガーゴイルに制圧されていた可能性があったな。あの体力があって何度も触ってと来られたら嬉しいけど、ヤバいかな。体はとてもいいが羽が生えてる分、慣れが必要かもな。羽が生えてる美少女を抱くのはコスプレ的な感じがして悪くはないです。ファンタジー感が出てますね。ゲームの世界に入ったようです)


 時間が経ってくると、ガーゴイルが起きてきた。

 眠そうにしているが、恥ずかしがっていた。


「あら冷、起きてたのね……。昨晩は忘れられない夜になった。魔人を抱いた感想は?」


「感想?? て、て、て、照れるからよせよ」


(女の子に感想とか聞かれても困るよな!!)


「う~ん訊きたい!!」


 ガーゴイルは胸をさりげなく持ち上げて冷を困らせる。


「よ、よ、よ、良かったよ、とてもね」


(まいったな、まだ触ってとか言ってきそうで怖いな)


 ガーゴイルは冷が困っているのを見てちょっとだけ楽しくなる。

 からかっただけなのに冷が反応するので面白い。


「冗談よ!」


「冗談とか良くないぞ!!」


(なんか俺、遊ばれてる感じしますが)


 そこにアリエルやミーコも起きてきて感想を言い出す。


「昨晩のガーゴイルと冷は凄かったわ。冷に対抗するなんて凄いです。中級魔人のなせる技としか言えませんよ」


「ミーコだって冷に毎晩されて嬉しいのですか」


「う、う、嬉しいとか、何を言ってんの! 嬉しくなんかない!」


 ミーコは顔が真っ赤になる。


「ミーコだけでなくアリエルもよ。女神なのでしょ、女神が人族にあんなことされていいのかしら?」


「女神のあんな恥ずかしいところを見られてしまった…………誰にも言わないでねガーゴイル……」


 アリエルは内緒にしてとお願いする。


「わかりました。内緒にします。リリスとネイルはまだ寝てますがいいの?」


「リリスは寝坊はいつもさ。淫魔ってのは魔人からしても凄い存在なのかな、俺にはよくわからないけど」


「ええ、淫魔は魔人にも特別な存在です。リリスが本当に淫魔とわかって、気になる点もあるの」


「気になるとは?」


(なんだろう。もうゴーレムはリリスを奪う気はないだろうし、まだゴーレムを疑っているのかな。ガーゴイルからしてもリリスは特別なのか。他に何があるってんだ?)


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