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ガーゴイルの口から発せられた言葉は部屋にいた者を震撼させるのに十分な破壊力を持っていた。
アリエルらはガーゴイルの気持ちを考えて逃がそうとしたのに、真逆だったから。
冷を掴んで動けなくしていたのに、手が緩んでしまうと放してしまった。
「…………い、い、今なんて言ったのかしら、もっと触ってと聞こえたのですけど…………」
アリエルは念のために訊き返した。
「触って欲しい……」
ガーゴイルは変わらず同じ答え。
アリエルの聞き間違いではなかった。
「自分が何を言ってるのかわかってるの!!!!」
「う、う、うらやましい! 仲間に入れて〜〜〜〜」
「嘘でしょう……、ガーゴイルって冷が嫌いになるどころか、ベッドに来たがってる!」
ミーコもうろたえてしまった。
「さ、触って欲しいのかい……よし、触ってやるからおいでよこっちに!」
冷はガーゴイルの積極的な態度に面をくらった。
ガーゴイルの方から来てくれるなんて夢にも思わない。
(嘘だよな、ガーゴイルから来たがってるなんて。こんな状態なのに来たがる女の子がいるとは驚いた。歓迎します)
「はい、行きます〜〜〜〜」
ガーゴイルは冷の待つベッドに来ると、冷に胸を差し出すようにして前に出した。
巨大な胸が冷の目の前にぶら下がる形で揺れた。
「触っていいのかい?」
冷は差し出された胸をじっと見つめる。
(うわあ〜こうして見るとボリューム満点で最高です。魔人を裸にするのは変な気もするが、ガーゴイルが望んでいるのだし問題ないだろう)
「どうぞ、触ってください……牢獄でもずっと触って欲しいと思ってましたから」
ガーゴイルの願いは牢獄の中で膨れ上がっていて、いつの日か冷に触れられる日が来ると信じていた。
その日がやっと来たのだから、嬉しいにきまっている。
冷は胸を左右上下に触って感触を確かめる。
柔らかなそれでいて重みのある胸を。
「うう〜〜〜」
ガーゴイルは冷に触れられる度に声を出した。
恥ずかしさはある。
隣にはアリエルらがぐったりしてるとはいえ、ガーゴイルを見ているのだから。
自分から冷の顔に胸を持っていき、埋めてしまう。
「うう……苦しい………」
顔に胸を押し当てられて冷は呼吸が難しくなるものの、もっと埋めて欲しいと感じてしまう。
(苦しいけど、いいなぁ。これが魔人の感触なのか。想像を絶する気持ち良さだな)
冷はガーゴイルをベッドに押し倒して裸にしてしまうと、いつものように、アリエル達にしている夜の運動を始めた。
ガーゴイルは積極的に冷に抱きつくが、やはり冷に預けてしまい、くたくたになってうつ伏せになる。
「…………うう……」
「…………これで体力が尽きるとはガーゴイルも俺には勝てないよ!」
冷はミーコ達に続きましてガーゴイルも尽きはてるまで抱いた。
合計すると五人もの美少女と繰り広げたわけで、冷の体力はかなり減少していた。
(ふう〜〜〜、この数になるとさすがに体力が減少したようだな。今、知らない魔人が襲って来たら、間違いなく負けるよな。もう戦える体力はない。それくらいに今日は楽しめたよ。魔人を仲間にするという構想は正解であった。素晴らしい生活が続きそうだ。毎日がたまらないよな)
「…………まだ、まだ触って欲しいです!」
「な、な、な、なんですと〜〜〜〜〜!」
「これでお終いじゃないですよね、魔人の体力はこんなものじゃないわのよ!」
ガーゴイルはうつ伏せにしていたのであるが、上半身を起き上がらせると、冷に再びお願いする。
魔人の体力はまだ尽きていなかったのだった。
冷は計算ミスをしていた。
魔人の体力を侮っていたのである。
「嘘だよな〜。わかってる、まだ俺も終わっちゃいない!」
こうまで言われると冷も負けてられない。
ガーゴイルに負けたとなればリリスに何か言われると思った。
負けるわけにはいかない。
疲労した体に再度奮起を起こさせる。
通常なら出来ない芸当でも冷の体力ならば可能となる。
ガーゴイルを何度も何度もベッドに暴れるようにして抱いた。
ベッドが壊れるのではと感じるまでにした。
「…………凄い、凄いです、冷の彼女になって良かった〜〜」
「そうかい、俺もガーゴイルを抱けて嬉しいよ!」
ガーゴイルの体力が尽きて、ベッドの上でおとなしくなった。
もう起き上がることはなかったので、冷は少しだけホッとしてしまう。
(ふう〜〜〜、やっとおとなしくなったか、さすがは魔人だな。危ない危ない。俺の体力も相当に減少しているぞ。少しだがガーゴイルを舐めていた。過信し過ぎるのは危ないな。今夜はもう寝ることにしよう、いやもう朝になるか。ゴーレム達の部屋に行く予定であったけど、この時間といい、無理だろう。それに今夜は十分に楽しめたのだし、またの日にゴーレムはとっておこう。楽しみはあればある程いいからね)
こうしてガーゴイルとのお楽しみを終える。
アリエルはとっくに寝ていて、体力の回復をしている。
ミーコ、リリスも同様に。
寝ることによって失われた体力の回復をすることが可能。
体力は使うことに減少し、何度も減少すると体力の最大値は上がることもある。
それも特別に減少し最低限まで使い果たすまで至ると、最大値の上昇があることは知られていた。
冷に夜な夜な繰り広げられるお楽しみが、彼女達のステータスに影響しているとは考えもしていなかった。
考えたくもないといった方が正しい。
自分の体を好きに遊ばれてまで強くなりたい、体力を増やしたいなんて考える美少女はいない。
考えるのは止めていたが、結果は彼女達の想像以上に影響していた。
なぜなら一日だけならばわからない程度でも、毎晩毎晩ともて遊ばれてしまうと、積もればとても大きな成果となる。
彼女達の体力ステータスは驚異的な速度で上昇していたのだった。
冷ですら気づいていなかったのだった。
お楽しみの行為に体力値のステータスを上昇させる効果があったことに。
長い歴史上でもめったにない。
美少女の体力を上昇させる方法を、意識ないまま開発したのだった。
冷の格闘の才能があるとしても、これは予想外に嬉しいと言える。