閑話: 「みてみん」による画像掲載とリサイズ
表題の通り、今回は文字数どころか小説の創作と全く関係ありません。
本来なら以下は単体の作品とすべき内容ですが、閑話的なものとして受け取っていただければ幸いです。
1.「みてみん」とは?
「みてみん」とは「小説家になろう」の運営母体である「株式会社ヒナプロジェクト」が提供する画像投稿サイトです。そして「みてみん」に掲載した画像は「小説家になろう」の作品に挿絵や図表として挿入できます。
もちろん、この作品に添付した図表も「みてみん」に掲載した画像です。
2.「みてみん」に掲載した画像のリサイズ(一定より大きいものの縮小)
『掲載した画像が横幅580pixelより大きいと、横幅580pixelに縮小される』
「みてみん」自体にも「小説家になろう」にも、上記に関する説明は無いと思います。しかし実際に今まで画像を掲載した経験からすると、こういうことのようです。
ちなみにパソコンのブラウザで見た場合、「小説家になろう」の小説は本文の領域の横幅が600pixelです。おそらく、これに収まるように横幅580pixelを超える画像を縮小するのだと思います。
しかし縮小された場合、元の画像よりボケて(滲んで)しまいます。以下に、実際の例を示します。
例1: 原寸大の表示(元の横幅が432pixel)
例2: 僅かに縮小が入る場合(元の横幅が587pixel)
「例1」と「例2」の文字のフォントは同じですが、「例2」は制限より7pixel大きいので縮小が入ります。この縮小処理が良質であれば滲みは少ないのですが、残念ながら程度の差はあれ劣化は避けられません。
3.縮小によるボケを回避するには?
一番確実なのは、元の画像を横幅580pixel以下にすることです。この場合は原寸大の画像で表示され、ボケは発生しません。
その場合、以下の手段が考えられます。
A.元の画像から必要な部分のみを切り出して新たな画像にする。
B.図表などなら多少の編集をして元の横幅を小さくしてから画像化する。
C.左右に分割できる表であれば分割する。
D.図表であれば画像化する前に縮小する。
「例2」のように元々の横幅が580pixelより少し大きい程度であれば、AやBが有効です。写真であればA、図表ならBが良いでしょう。
横に分割できる表なら、Cが良いと思います。
Dに関しては若干説明がいるかもしれません。
多くの場合、パソコンでの図表の図形(線や四角など)や文字は「ベクター形式」で構成されています。これは「-」のような横棒の図形を「水平方向に長さ○○の直線がある」という「方向と長さ」、更に曲線なら曲率なども使って記録するものです。
この場合は綺麗な拡大や縮小が可能です(詳しい理屈は省略します)。
しかし「みてみん」に掲載できる画像ファイルは「ラスター形式」というもので、これは細かい点の集合で画像を表現したものです。この場合、拡大縮小による劣化を避けられません(こちらも詳しい理屈は省略します)。
ただし、現在のパソコン上の図表は先に挙げたように多くは「ベクター形式」です。したがって画像ファイルに変換する前なら、綺麗な拡大縮小が可能です。以下、実際の例を示します。
4.縮小の仕方での違い
まず「例1」の元データの文字のフォントは11ptなのですが、表データを作成したソフトウェア(Excel)上で倍の22ptにします。
これを「元データ拡大」と仮称します。
例3: 「元データ拡大」を画像化した一部(横幅580pixelまででカット)
上記は幅を限定したので元サイズで表示されています。
例4: 「元データ拡大」を画像化した全体(カットなし・横幅808pixel)
上記は横幅808pixelが横幅580pixelに、つまり約72%に縮小されました。少し滲みがありますが、元のフォントが大きいので劣化は僅かです。
例5: 「元データ拡大」を作成したソフトウェア(Excel)上で半分に縮小(横幅404pixel)
表題どおり、Excel側で表示サイズを50%に縮小しました。元の図表を変更せずに、ソフトウェア側で表示上のサイズを50%にしています。この場合「例1」と同様に滲みはありません。
例6: 「元データ拡大」を画像化し、横幅が1160pixelとなるように空白部を足す
「例5」と同じく50%への縮小です。ただし「元データ拡大」が画像として「みてみん」側で半分に縮小されるよう、右側に空白を足して横幅を580pixelの倍にしました。
この場合は縮小による滲みが発生しますし、劣化も目立ちます。ただし正確に二分の一となったので、罫線ごとの滲みの差は目立ちません。
5.まとめ
図表の見た目を小さくするとき、作成したソフトウェアで処理すれば多くの場合は劣化を防げます。
もちろん作成したソフトウェアでのデータ、具体的には文字などが「ベクター形式」で表現されていることが前提です。しかし現在のフォントの多くは「ベクター形式」ですから、たいていは綺麗に処理してくれるはずです。
そのとき最も適切な手段は、作成したソフトウェアでフォントなどのサイズを小さくすることです。
しかし作成したソフトウェアで表示上のサイズを変更し、その上でスクリーンショットを取るなどして画像化すれば、図表を再編集しなくとも綺麗な縮小画像が手に入ります。
複雑な図表で再編集の手間が膨大と思われるときは、上記手法が良いかもしれません。
2017年4月17日追記:
次話追加に伴い、末尾を「後日調査の予定あり」から「次項紹介」に変更。




