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イノヴェイティブ・パニック  作者: 椋之 樹
第1.5章 Memory or Dream?《Ⅰ》
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《そして世界は終わる》


 ぼやけている。

 まるでスケッチブックに描いた風景画のように、現実味の無い無造作な光景。

 言い換えるならば、夢というものだろうか。

「なんだこいつは……ひぃ!?誰か!誰か助け……ぎゃあぁぁぁぁッ!!」

 人々が次々と汚染者ポルターに変貌していき、汚染者ポルターとなった者達が、平常な人々を襲っている。

 そうして、人々は居なくなり、世界は限りなく滅亡に近付いていた。

 そんな中、一人の人物に焦点が合う。

 戦火の広がる最中、無防備にも膝を付き、涙を流しながら人の亡骸を抱えている。

「……感染体フィーゼェェ……あんなもの、私は認めない……絶対に、絶対に……」

 その人物は言う。

 心からの憎しみと憤りを込め、狂気に満ちた顔を上げながら。


「────消し尽くしてやる」


 まるで、未来を暗示したかのような光景。

 イノヴェミックが起こった世界では、人々はこんなにも恐ろしい顔をするようになるのだろうか。

 誰が見ているかも分からない、精神の光景。

 それは誰の記憶に留まることもなく、再び虚無の彼方へと堕ちていくのだった。



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