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イノヴェイティブ・パニック  作者: 椋之 樹
第4.5章 Memory or Dream?《Ⅳ》
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《出来ること》




 霞が掛かった光景の中で、あの少女の断片的な言葉が飛び交う。

「私、決めたんだ。だから────見ていて欲しい」

 彼女はそう言って、俺の前に立っていた。

 その後ろ姿は、今まで見たことがない不思議な光で包まれていたような気がする。

 だからこそ、直ぐには理解出来なかったのかもしれない。

 彼女は紛れもなく、自分よりも遥かに強い光を発していたから。

「────そんなの、絶対に間違っているッ!!」

 何故そこまで必死になる?

 何故自分を壊してまで戦うことが出来る?

 彼女を取り巻く環境や、彼女の現状は分かったつもりでいた。

 だが、やはり分からない。

 彼女は、一体何の為に、誰の為に戦えているのだろうか。彼女の行動の原動力は何処から生まれているのだろうか。

 そんな彼女が、自分に言うのだ。

 今思えば、気持ちのすれ違いは、この時から起こっていたのかもしれない。

「────君が、変えるんだよ……!」

 俺の手で変える?

 イマイチ要領が得られない言葉だった。

 しかし。

 もし俺が、自分の意志で、自分の心を変えることが出来るのならば────この歪んだ世界をより良い世界に、変えることが出来るのだろうか。

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