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ー1-


 世の中は不公平だ。

 悲しいことが多すぎる世の中。

 心が痛くて、お布団の中で涙を流す。



 不安感はぬぐえない。

 だけど少しの安心を与えてくれる。

 そんなものも世の中にはある。

 たくさんの笑いとたくさんのありがとう。

 別れの言葉じゃなくて、

 またね

 の言葉。

 いつもいつまでもそうあり続けることが出来ればいいのに……

 それは続かないことを彼女は知っている……



 色んな思いが頭を駆け巡る。

 悪いことも、いい事も……

 全てが走馬灯のように駆けては消えていく。

 心の不安を打ち消すかのように、楽しい感情を表に出し、

 負の感情を消そうとする。

 上手くはいかないけれど……



 心の奥にしまい込んだ闇が夜のとばりとともに彼女を襲う。

 そんな現実から逃れようと物語りに身を委ねる……

 そんなことをしても何も変わらないと知りながら……



 時には落ち込むこともある。

 一人になりたいときもある。

 大切な友達にだって会いたくなくて、一人で泣きたいときもある。

 そんなときは、全ての電源を消して、

 真っ暗な自分の心に閉じこもる。

 誰にも邪魔されない時間。

 その時間を経て、彼女はまた歩きだす。



 雨上がりの綺麗な虹が心を癒す。

 少し目を離すと虹は姿を消している。

 そんな気まぐれな虹のように

 彼女の心もまた気まぐれに変わる。

 そして、夜にふと思い出す。

 思いやりの心を持てなかったと。

 それが後悔や悔しさに変わらないようにと、

 毎晩彼女は祈る。



 砂が手から零れ落ちるように、

 自分の時間も消えていく。

 そんなことにも気が付かないで

 ただただ生きていた。

 周りが変わっていっても

 彼女だけは変わらない。

 それが取り残されていっているようで

 寂しく、悲しい。

 誰も気が付いてくれない。

 それが寂しく、悲しい。

 誰にもいえない。

 それが寂しく、悲しい。

 そんな自分を彼女は嫌っている。

 そんな自分も

 寂しく、悲しい……








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