第94話 武漢細菌研究所の閉鎖 2019.12
武漢細菌研究所の閉鎖、その後の動きをマモルが気にしている。
マモル
「あそこで働いていた人は何を考えているのか、みんなモラルの低い人たちなのか、これからも同じように細菌を研究するのか」
リリィがいう。
「研究者にはいろいろなタイプがいる。悪人とは限らない。真面目な人が多い。モラルの高い人もいる。」
ジャックがいう。
「原子爆弾の理論はアインシュタインが作り上げたが、彼は爆弾の使用を大統領に進言する手紙を書いたことを一生悔やんでいたという。」
マモルが言う。
「でも、彼らが悪くなくても、利用されるかもしれないね。」
リリィは深くうなずいた。
「それは大いにありうるわね。武漢細菌研究所の所員全員のその後を調べましょう。クロシャ、調べてくれるかな」
クロシャは冷静に答える。
「了解。まずは研究所のコンピューターにハッキングして、住所から、それぞれに影ゴーレムを貼り付けよう。」
調査の結果、多くの研究員が中国国内の他の細菌研究所に配属されたが、冷遇を嫌った優秀な研究員はロシアの細菌研究所に引き抜かれた。一部、行方が不明の者もいた。
行方不明の研究員は、闇の組織に囲われていた。彼らは細菌類を持ち出し、金に変えようとしていた。
悪の組織は闇将軍によって統率されていた。
「新型ウイルスで死んだ者の血液を集めろ。変異させて強毒化し、飛行場で散布しろ。世界に拡散し、人間どもの魂を刈り取るのだ。収穫の時が来た。動け!」
この計画を阻止するため、マモルが疑問を投げかける。
「今の新ウイルスのワクチンて、研究所で既に作られていたりしないのかな?」
全員がはっとする。
「「「「「それだ!!!」」」」
リリィが指示を出す。
「そうよ。盲点だわ。ワクチンも開発しているかもしれないわね。ジャック、以前研究所から入手したデータにワクチンのことがないか調べて。」
ジャックがコンピューターを急いで操作するが、膨大なデータから探すのは難しい。
ジャックが言う。
「暗号化されているデータが怪しいが、専門的過ぎてわからないな。ギルス、お前はどうだ?」
ギルスは首を振る。
「おれもダメだ。」
ガルドが提案する。
「そのコンピューター、丸ごとゴーレム化して聞いてみたらどうだ?」
全員がうなずく。
「「「「「「なるほどーー」」」」」
ジャックがコンピューターにゴーレム魔法をかけてAIゴーレムを接続すると
コンピューターと融合して起動する。
Aiゴーレム「なに~?なんか用?」
ガルド「お前をコンと名づける。コンは武漢細菌研究所の研究データを持っている。教えてほしいことがある。」
コン「分かった。私の名はコンね。何でも聞いて。答えられることは答えるわ。」
ガルド「今、武漢で流行っている病気、新ウイルスのことは分かるか・」
コン「新ウイルスの発症した患者はどんな感じになった?、潜伏期間は?」
ジャックが答えると、、
コン「分かったわ。多分これね。致死率は低いけれど、感染力は強いわね。空気感染よりも接触感染がメインね」
ガルド「ワクチンは開発されていたか?」
コン「ああ、あったわ。強毒化されたものと共にワクチンが製造され、保管庫に保存されているわ。」
リリィ
「なるほど、変異して強毒化したもののワクチンはあるということか。」
クロシャ
「さて、それを手に入れるのは、今は難しいかもしれない。武漢細菌研究所は閉鎖されていて、誰も入れない。侵入すれば捕まらなくても中国に敵対行為として認識されるだろう」
リリィ
「じゃあ、仕方ないわね。主席にあいましょう。」
「「「「「え?本当に?」」」」」
リリィ
「多分、向こうも望んでいるかもよ。」
そのとき、リリィのスマホが鳴った。
武漢病院に置いたお掃除ロボットに医師から連絡があったようだ。
医師
「リリィさん、聞こえますか?中央政府の役人が来て、病院の患者がほとんどいなくなった理由を明らかにしろと言われています。リリィさんのことをしゃべってもいいですか。」
リリィ(苦笑いしながら)
「いいわよ。WHOの職員として、リリィという者が、治療していったと伝えてもかまわないわ。この手紙を渡してください。」
リリィはメモを書いて、
「ガルド、このメモをお掃除ロボットの所に転移させて」
ガルド
「おう」といって、ガルドがメモを転移させた。
医師
「役人がメモを見て、びっくりして、走っていきました。」
リリィ
「そう、連絡ありがとうね。後は任せてね」
リリィさんは、皆に
「明日、主席に会いに行きます。説明はそのときにします。」と書いたのよ。




