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第93話 宇宙エレベーター建設計画     2019.11

アーロンとの会談は、地球の未来を左右する緊迫した空気の中で行われた。巨大隕石群が地球に接近しており、これに対する備えが急務だった。冒険者ギルド株式会社の幹部たちは、最善の策を見つけるため、アーロンを中心とした議論を重ねた。


まず最初に提案されたのはロケットでの迎撃だった。特別に設計された弾頭を用いて、隕石を破壊または軌道を変更するというアイデアだ。しかし、必要な精度やリスクを考慮すると、この案は決定打に欠けた。技術的な問題だけでなく、隕石破片が地球に降り注ぐリスクも懸念された。


次に検討されたのは、地上から高出力レーザーを用いて迎撃する方法だ。これは有効ではあるが、地球の自転や天候条件、エネルギー供給の制約が大きな障害となった。さらに、必要なインフラを整備するためのコストと時間も大きな課題となり、現実的な解決策とは言えなかった。


最終的に結論として浮上したのが、宇宙空間に基地を建設し、そこから高出力レーザーで隕石を迎撃するという案だった。この方法ならば、全方向をカバーでき、地球全体を守る可能性が高まる。しかし、この基地を建設するには膨大な資材と時間が必要であり、5年という期限には間に合わないことが明白だった。


そこで新たな案として、転移陣を宇宙に設置することが提案された。この転移陣を用いれば、地球から宇宙への資材の輸送が効率化され、基地建設を短期間で進めることが可能になる。転移陣を開発するための理論や魔法の応用についても議論が進められたが、設置場所や安全性、維持管理の課題が山積していた。


「もっと大規模に、大量に資材を運べるシステムが必要です」とリリィが提案すると、アーロンも深くうなずいた。


「その通りだ。だからこそ、宇宙エレベーターの建設を考えるべきだ。」


この一言が、新たな計画の始まりとなった。宇宙エレベーターを建設することで、地球と宇宙を物理的につなぎ、大量の資材を効率的に運搬できるようになる。このプロジェクトは、冒険者ギルド株式会社を主体として進められることが決定した。リリィたちは、それぞれの得意分野を活かし、この壮大な計画の実現に向けて動き出した。


ジャックはゴーレム魔法を駆使して建設ロボットを開発し、設計から実行までを効率的に進めるシステムを構築した。これにより、宇宙空間での自律的な作業が可能となり、作業速度が飛躍的に向上した。ガルドは転送魔法を応用して作業効率を向上させた。彼の技術によって、大型資材を一度に宇宙空間に転送することが可能となり、プロジェクト全体の時間短縮に貢献した。


マーガレットの未来予知が計画の精度を高め、資材不足や不測の事態を事前に察知することができた。また、彼女のリラックス効果のある魔法が、長期間の作業におけるストレスを軽減し、作業員たちの士気を維持した。コモンの分身魔法と情報収集能力が資源調達に役立ち、必要な資材や技術の確保をスムーズに進めた。


クロシャは宇宙空間での諜報活動を行い、計画を脅かす可能性のある敵を牽制した。特に、盗賊ギルドや闇一族の動きを監視し、計画の妨害を未然に防いだ。また、彼女の認識阻害魔法が、宇宙エレベーター建設の拠点を敵から隠す役割を果たした。


一方で、三田部長や宮下官房長官ら地球の政治家たちもこの計画を支持し、資金や技術提供を行った。三田部長は実利を重視した提案を次々と出し、効率的な資金運用を実現した。宮下官房長官は、国際的な協力体制を構築するための外交交渉を指揮し、多くの国々からの支援を取り付けた。横山首相の楽天的な性格が、困難な計画を前向きに進める原動力となった。


この宇宙エレベーターの建設は、単なる隕石迎撃の手段にとどまらず、地球と宇宙の未来を切り開く壮大なプロジェクトへと成長していった。建設が進むにつれて、新たな技術革新が生まれ、人類の宇宙進出の可能性が広がった。隕石問題が解決されるだけでなく、このプロジェクトは人類の新たな歴史の始まりを告げる象徴となった。


完成に向けた道のりはまだ長いが、リリィたち冒険者ギルド株式会社のメンバーは、地球と宇宙を結ぶこの夢を実現させるため、全力を尽くしていた。

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