第80話 オーストラリアのブッシュファイア防止 その1 2019.10
ニューヨーク拠点
マーガレット「リーダー、、また未来の自分からメッセージが来たニャ。」
リリィ「了解。マーガレット。みんな集まって、会議するわよ。」
朝食後、くつろいでいたメンバーが集まってきた。
マーガレット「2019年9月、すでに始まっている災害ニャ。オーストラリアの森林
が燃えているニャ。今年9月頃に発生して、来年2020年初頭まで続くニャ。火災のピークは特に12月から1月にかけてで、広範囲で猛烈な炎上がするニャ」
マーガレット「被害面積は、数千万ヘクタールに及ぶ広大な土地が焼失し、森林、農地、さらには住宅地や市街地にも深刻な被害があるニャ」
ジャック「オーストラリアって、面積がヨーロッパぐらいあるな。数千万ヘクタールって、東京都の面積の100倍を超えるぞ。とんでもない大火災だな。」
リリィ「森林火災を消すって、どうやるのかしら。私たちのメンバーに消火が得意な者はいないわね。」
ジャック「火を消すには、水をかけるのが当然だろ。燃える森林全体に水をかけるしかないだろうな。」
リリィ「森林火災の場所に大雨が降ればいいのね。」
ジャック「ドローンゴーレムを飛ばして、スプリンクラーのように水をかければいいかな。」
コモン「試算してみたが、ドローンゴーレムの数が、予想をはるかに超えているぞ。数が足りん。無理だ。もっと、効率的な方法がいいな。」
リリィ「前に大雨のときに、富士樹海ダンジョンに保存した水が使えるわね。」
コモン「もちろん、使えるぞ。しかし、足りないかもしれない。現地の水脈を使う方が効率的だ。」
ジャック「なんらかの方法で温度をさげれば、火災が消せるけれどな。」
マモル「ひとつ、思いつきました。」
リリィ「待ってたわ。マモル、言ってみて」
マモル「コモンさん、ダンジョン内に雨は降らせられますか?」
コモン「水源があれば、その分の雨を降らせられる。」
マモル「じゃあ、地面は無しで雨雲だけのダンジョンは作れますか?」
コモン「雨雲だけのダンジョン、つまり、地面の無い空だけのダンジョンか。ん~、作ったことはないが可能だと思う。」
マモル「その雨雲ダンジョンは移動できますか?」
コモン「大型のドローンゴーレムにダンジョンコアを付けて、雨雲ダンジョンにすればドローンゴーレムに命令するだけで自由に動かせるな。」
マモル「オーストラリアの地下には豊富な地下水があると聞いてます。それを雨雲ダンジョンの水源にすれば、オーストラリアの森林のどこでも雨を降らせるかもしれない。」
コモン「その方法だと、あらかじめ、オーストラリアの森林全体を覆うほどのダンジョンの数が必要になるな。」
マモル「たぶん、初期の頃なら、燃えている場所は広くないと思う。それに雨雲ダンジョンを移動させていけば、数は少なくて済むでしょう。」
ジャック「素晴らしい。雨雲を自由に操作しながら、森林火災を消火していくのか。放水の必要もないのがいいな。」
ガルド「ゴーレムを地下に潜らせて、事前に転移魔法陣を地下水脈に設置しておこう。」
リリィ「なんとか出来そうね。じゃあ、いつものように国連に行きましょう。」
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ニューヨーク - 国連本部
アンサ:「リリィさん、また大変なことが起きるのだね?」
リリィ「今、既に始まっているオーストラリアの森林火災です。火災のピークは12月から1月にかけてで、広範囲で猛烈に燃え広がると予知が出ました。数千万ヘクタールに及ぶ広大な土地が焼失し、森林、農地、さらには住宅地や市街地にも深刻な被害を与えるようです。」
リリィ「このままでは、生態系の破壊、数十億匹にのぼる野生動物が直接の火災被害や生息地の喪失により影響を受け、絶滅の危機に瀕する種も出てくるでしょう。」
リリィ「数十人の死者、住民の避難、煙による大気汚染の影響による健康被害も深刻な問題となるでしょう。住宅やインフラの損壊: 数千の住宅、公共施設、インフラが破壊されると予想されます。
アンサ「今の火災が来年の1月まで、続くとは。それは深刻な災害だね。」
リリィ「私たちは、現時点でオーストラリアの火災を終わらせることを考えています。」
アンサ「具体的にはどういう方法をとるのだね。」
リリィ「そうですね。ダンジョンの技術を使って、地下水脈の水を吸い上げて、火災現場に大量の雨を降らそうと考えています。」
アンサ「すばらしいね、成功すれば、今後も大火災の被害を未然に防げるね。」
リリィ「そうです。世界中の大火災対策にも役立ちます。」
アンサ「それで、私に頼みたいことは?」
リリィ「このプロジェクトを国連からの特使としてオーストラリアに私たちを派遣して下さい。資金はすべて私たちが負担します。」
アンサ「わかった。国連のスタッフと相談し、君たちをオーストラリアの森林火災担当の特使として任命し派遣するよう手配しよう。」
リリィ「私たちはすぐにオーストラリアに出発します。先方への連絡の件、よろしくお願いします」
リリィ達一行は、ニューヨークの拠点に転移した。
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【オーストラリア首都、キャンベラ 首相公邸】
リリィたちは転移魔法を使い、オーストラリアのキャンベラにあるコンビニボーソンの駐車場に転移して、そこから店長に用意してもらった車で移動、首相公邸に降り立った。待っていたのは ハドソン首相とその補佐官たちだった。
首相「リリィさん、国連のアンサ事務総長から連絡がありました。森林火災の消火作業にご支援くださるとお伺いしました。」
リリィ「首相、はじめまして。私たちは 森林火災を鎮めるためやってきました。今発生している火災は、来年の1月まで続き、甚大な被害が発生すると予想されます。ぜひとも私たちの力をお役立て下さい。」
首相「ありがとうございます。異常気象の影響で火災が広がっている状況です。このまま続けば被害は深刻です。ご支援助かります。各国の消防部隊もぞくぞくと支援に来られる予定です。」
ジャック「私たちの魔法によるダンジョン技術で地下にある水脈から水を吸い上げ、雨雲にして消火しようと考えています。」
首相「なるほど、確かにそれが可能なら、非常に有益な対策だ。」
リリィ「私たちを現場の防災組織に編入するよう手配をお願いしたいです。事前準備のため、ダンジョンの設置や地下水脈への工事も行います。」
首相「防災組織への編入とダンジョンの設置や地下水脈への工事ですか。分かりました。火災が広がっている州の方に対応を連絡しておきます。」
会議室に案内されて、大きな地図をもとに、森林火災の状況を説明をうけた。
森林大火災、ニューサウスウェールズ州が深刻な被害を受けている。広大な森林地域が焼失し、このままでは、多くの住民が避難を余儀なくされるなど、非常に大きな影響が出るだろう。さらに、ヴィクトリア州やその他の州でも火災が同時に発生していた。
リリィ「なるほど、広いだけでなく、複数個所で森林火災が発生しているのね」
ジャック「まずは、大きな被害を受けているニューサウスウェールズ州に行こう」




