4 万能魔術師
シンビア王女のアドバイスによりオマール商会に宝石、ジュエリー、貴金属を売る。結構高額で売れた。
4 万能魔術師
マリエールはシルビアに、ジュエリーと貴金属を見せた。
「シルビア王女これ売りたいのですが、伝手はお持ちですか。」
見事なジュエリーである事はシルビアにも判る。しかしシルビアが表に出るのは避けたい。シルビアは
「この王城に宝石や貴金属、ジュエリーを卸ているのはオマール商店だろう。紹介状を書こう。それ以上は協力出来ん。」
貴金属も宝石も掘りあてたものではない。物質変換魔法と結晶化魔法で作り出した物だ。宝石の中に魔石がある。これは魔力を持った魔獣の中に生まれる真珠の様な物だ。魔素の塊で魔獣の種類により特性がある。やはりドラゴンの魔石が一番貴い。アンドロイド達は
人工的ドラゴンの魔石を作った。
アンドロイドはシルビアの紹介状を持ってオマール商店に向かった。シルビアの紹介状は効果テキメンだった。店長室に案内され店長と面談した。アンドロイドは自己紹介がてら設定した経緯を説明した。
「詳細は差し障りがあるので省かせて頂きます。私はある領の鉱山と取引のある商店の従業員です。アイテムボックスを持ってますので重宝されています。昨年度より鉱山が国営から領営になり、偶に見つかる宝石や貴金属の扱いに、困っていました。巡視団の中にシルビア王女の側近の方みえたのでお尋ねしました。独断では決めかねるので後日訪ねて来るよう指示が有りましました。手土産を何にするか迷い、このようなジュエリーにして献上しました。その結果宝石、貴金属は副産物。時々こうやって献上するなら異論が出た時後盾に成ろうと言われ貴店への紹介状を賜りました。今回は2年分の溜まった宝石貴金属、偶々討伐したドラゴンの魔石、冒険者ギルドに納めるより高く買い取って頂けると踏んでお持ちしました。あちらのテーブルに並べます。」
鑑定師が呼ばれ鑑定に入った。アンドロイドのミリーは店長と雑談している。
「領営になる以前は、宝石や貴金属はどうしてみえたのでしょうね。」
店長が尋ねる。
「我々、以前の事は判りません。ただ鉱山の人達に拠ると役人が持って帰っていたようです。着服でないといいのですが。我々概算で領に支払いしています。高く買って頂ければ領も我々も潤うのですが。」
そうしている内に鑑定が終わった。宝石100点、貴金属100kg、ジュエリー10点、適正価格で取引した。来年の再会を約してミリーは店を離れた。店長は
「最高級の宝石、名人級の技量で作られたジュエリー、大量で高品質の貴金属。下手に動かれるとジュエリーの価格破壊に繋がる。しかし、シルビア王女は御年7歳の姫の筈。周りにしっかりした側近がいるのか。一度挨拶に伺わないと。
ギルド入会は問題なく済んだ。アンドロイドが半数が旅商人として各地を回った。どこへ行っても売れ行きはいい。鍛冶屋が作る半額以外の値段で販売する。武器、防具も安い。貴族と冒険者ギルド付近で売れる。2週間でほぼ完売した。売れ筋、要望なども聞けたので次に活かす事にした。
農機具、武器、防具が格安で買える。アンドロイド達は瞬く間に完売した。