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帝国での魔法使いの扱い

帝国の森は結構魔獣も多かった。恐らくだが、魔獣を討伐し切れないからだろう。先ほどからブラックベアが多い。まあ、今更ブラックベアに遅れを取る事はない。【エアカッター】でサクサクと切っていく。


「……なんで魔法でそんなこと出来るんだ?」

「いや、このくらい簡単でしょ」

「デニスは魔力操作が甘いんだ。だから爆発するんだよ」

「魔力操作?」

「……まさかやってないの?」

「必要なのか?」

「当たり前じゃない」


ガスの出力調整をせずに火を付ける人はいない。なぜ魔力操作の訓練が衰退したのか。


「魔力操作なしに魔法を使うなんて普通ないんだがな」

「そうなのか?」

「まず【ファイヤー】を見せて」

「おう」


一気に魔力が吹き出す。


「【ファイヤー】!」

「うわっと!」


巨大な炎が吹き上がる。すぐに消えたが。


「ははは!魔法使いなんてこんなもんだ!」


振り返ると明らかに魔法使いと違う冒険者が来た。


「魔法で冒険者なんて無理だ!」

「そうそう!諦めな!」

「……ばか?」


あ、思わず本音が出ちゃった。


「このアマァ!」


あっという間に頭に血が昇った剣士の冒険者が剣を振り下ろして来た。……おっそ。結界を張ると、剣は真っ二つだった。


「は?」

「え?」


リリアも驚いてしまった。弱すぎじゃない?あの剣。


「……帝国の剣って鈍らなの?あんだけミスリルの工芸品があるのに」

「ミスリルじゃないにしてもこれは酷いな……」


バルトも唖然としている。結界で剣が折れたなんて見た事がなかった。


「なんだお前ら!」

「いや、冒険者だけど……」

「なんで魔法使いが冒険者やってんだよ!」

「いや、なんでって言われても……出来るでしょ」

「出来ねーだろ!」


なんか久しぶりだな、根本的にすれ違った会話。


「まあ良いや。とりあえず、あんた達はそこで見てなさい。……デニス」

「あ、ああ」

「私が魔力操作をして【ファイヤー】をやるとこうなるの」


リリアの手に出たのは掌サイズの炎だった。デニスは目を丸くしている。


「爆発しない……」

「言ったでしょ?魔力操作したら魔法で魔獣を討伐できるって」

「……俺でもか?」

「もちろん。やってみましょう」

「おう!」


こうして魔力操作の修行が始まった。そしてデニスが魔力操作を訓練している間にリリアとバルトは近寄ってくる魔獣を魔法で倒しまくり、剣士達の戦意を削ぎ落として行ったのだった。そして数時間後。


「【ファイヤー】」


デニスの掌にはリリアと同じ大きさの炎が出た。


「出来た!」

「お疲れ様」

「ありがとう!おかげで冒険者が続けられそうだ!」

「うふふ、よかった」


あとは毎日魔力調節をしたら魔力も増えるし、魔法も上手くなるだろう。


「さあ、ギルドに行きましょうか」

「あ、そうだな!」


あまりに集中していたため時間経過が分からなくなっていたのだろう。すぐにギルドに向かった。


根本的に話が食い違うってありますよね。



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