目標達成!
超特急で行われたレオールのギルド登録とレベル上げ。レベルはバルト達にやった様に経験値の分配作業とひたすらのダンジョン周回で2日でやり切った。問題はやはりランクだった。ギルドマスターと相談して最短でCランクまで上がれる様な効率の良い依頼選択をして集中的に達成する事にした。夏休み中家にも帰らず野宿をする事でレオールの経験不足も補い、その間暮らすテントはリリアが用意した。
今回は時間もなかったため本当にテントだ。しかし中は普通とはかけ離れていた。中は空間魔法で広げ、リビングと部屋を二つ作り男子部屋と女子部屋を用意した。当然トイレと風呂は用意した。そこだけは譲らなかった。今回は普通のテント(ただし外見だけ)だったため、メイベルのツッコミは入らなかった。レオールは唖然としていたが……
こうした効率重視の依頼達成をしたおかげで……
「はい、レオール君。貴方のギルドランクがCランクになりました。おめでとうございます」
「っ、ありがとうございます!」
ギルマスの執務室で受付嬢に渡されたシルバーのギルドカードを手にし、レオールは涙ぐんでいた。騎士になれないとわかった時の喪失感。今までの努力は一体何だったのだろうかと悩んだ。リリアが手を差し伸べてくれて、そのおかげでここまで来れたのだ。感動もひとしおだろう。
一方リリア達はというと……
「何とかなるもんやな……」
「ははは……夏休みって何だろうね……」
「『夏休み』と書いて『サバイバル』って読むんだぜ……」
「もう、乗り越えられないものはなさそうだな……」
「言い出しっぺとは言え、今回はキツかったわ……」
「おう……よく頑張ったな……」
全員、満身創痍である。男子達は筋肉でひとまわり大きくなった様に見える。実際防具は一度仕立て直している。女子達も歴戦の勇を感じる様子だ。リリアでさえグッタリしている。
ギルマスも引いていた。自分が提案したスケジュールとは言え、本当に達成できるとは思っていなかったのだ。
「まあ、これで宣言通り全員Cランクだ。おめでとさん」
「ありがとうございます……」
紅茶を飲んでリリアは頭を下げる。
「リリア、これに懲りたらもうこないな無茶な約束せんねんやで?」
「これ以上、何あるっていうのよ……」
「リリアならフェルデールも入れようとか言いそうだもんねぇ」
「パーティ的にバランス悪くなるからごめん被るわ」
「だな」
魔法使いが3.5人、剣士が2.5人だからね。ちょうど良いのではないだろうか。
「あとは叙勲式だな」
「「「「「あ、忘れてた」」」」」
「おい、明日だぞ?準備は大丈夫か?」
「みんな、今日はもう家に帰って休もう。明日、バルトの馬車で城に行こうか」
「了解」
「何や、久しぶりの帰宅やな」
「家族が心配してるよ」
「親父はオロオロしてたけど、お袋は心配してなかったよ……」
「ゆっくりベッドで寝れるな」
「何か俺のために悪かったな……」
レオールは申し訳なさそうに言う。まあ、リリアが巻き込んだわけで、レオールは悪くないのだ。
家に帰ると兄上が飛び出してきた。
「リリア!おかえり!」
「ただいま帰りました、兄上」
最後に会った時より溌剌としている。顔色もいいし、結構元気そうだ。
「疲れただろう?今日帰ってくるって聞いてロベルト侯爵が特別に温泉を入れてくれたよ!」
「ま じ で !?」
「入る?」
「入るます!」
言葉がおかしくなっているが、それほど温泉が嬉しかったのだ。
「明日は叙勲式ですが、お召し物は用意してございますので、本日はゆっくりお休みください」
「ありがとう、スティーブ」
本当に優秀な使用人で助かるよ。
「メンバーの家にそれぞれ今回の夏休みで何をやっていたか、その成果も含めて報告書を作って送ってくれる?一応振り回しちゃったし」
「承知いたしました。本日中にお送りいたします」
「じゃあ、お風呂に入ってくるね」
「いってらっしゃい」
この後、お風呂を堪能し湯船で寝てしまい溺れそうになったのをメイドに発見されてひと騒ぎ起こした。流石に疲れ過ぎである。
温泉大好きです!
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