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第3話:話し合い

 1時限目は代数だ。名物の怖い先生は相も変わらず眉間に深い谷を作っている。

D組は1時間目は体育らしいメキシコがさっき体操服を着て教室を飛び出していた。

羨ましくはないさ・・・フッ・・憎い。

なんと今日は代数、英語、世界史、・・・といった順番にめんどい授業が詰まっているのだ。


しかもですよ!4時限目の体育がなんと!バカ猪田先生様のせいで英語と入れ替わり。

朝から泣けてきやがる・・・


「英語ほかのクラスより2時間遅れてるから、明日の4時限目は英語ね。」


なんてぬかした後、俺たちの心からのブーイングを右耳から左耳に流して


「1日に2回もわしの授業を受けれるなんて幸せもんじゃのう。」


なんてほざいた俺らのバカ担任。お前の授業は眠いんだよ。


「あ〜今日野君?起きてまちゅ〜?ぼーっとするなら先生がこっちの世界に戻してあげようか?。」


「あ・・・すいません。遠慮しときます。」


「じゃあ、しっかり生きた目で授業うけてね。目が死んでたら夢遊病とまちがえて病院送りにしそうだから。」


しまった、代数の木上ガミさんには目を付けられまいとしていたのに・・・

しかも病院って夢遊病の患者さんがいくとこじゃないだろ?殺す気だろ?

こいつは血の気が多くて嫌いだ。


このガミさんは出席番号順の俺らを1番から順に当ててるようだ。

うかつだった・・・・変な考え事してたらボーっとしてしまった。

今どこまで行ったんだろう?答えてるのは・・・・

渋岡だな。


ってことは〜次はトリか!あのバカはどうせ寝てるだろう。

俺の二の舞になりやがれ!はっはっ!


「渋岡君できなの?中1レベルだよこれ・・・・教えてもらってくれば?はい、じゃあ其浦そのうら君答えて」


え?飛ばされた?寝てるから?あきらめられてんのか?

いやそれは無い・・・ガミは結構口が悪いが思ったより生徒のことを考えている・・・

俺にあれだけ毒舌を叩いたのも俺を授業に集中させるためだ・・・


トリのやつ【飛んだ】か?いやそれは無い・・・こんなとこで急に【飛ぶ】を使うほどバカじゃない・・・ばれちまう・・・


おそらく今音楽を聴いてるか、PSPでメタギアをやってるのだろう・・・


卑怯だ!俺はおこられたのに!


トリは見えない・・・しかたない。

深く息をすった。頭がきれいになっていく。

お気に入りの頭皮が冷たくなるシャンプーを使ったくらいの爽快感。

記憶が鮮明になってトリの姿がくっきりと頭に浮かぶ。

目をつむって・・・


俺はそしてつぶや


会話ウィスパリング


 < おい トリ聞こえるか?授業サボって「浮世CROSSING《UVERの曲》」聴いてんじゃねーよ・・・お前の頭ん中ずっと流れてんぞ。つーか今どこに隠れてんだよ! >


おわかりだろうか?念話テレパシーは俺の能力ちから

頭に思い浮かべることができた相手の脳に直接話しかける。

ちなみに向こうが思ったことを発動しているときは聞くことができる。

だからウーバも聞こえたのさ!

あれ?なんで説明口調なのだろうか?


 < ちっ・・・おい勝手に【ささやく】使って頭に入ってんじゃねーよ。しかも、さっきからここにいますよ。メキシコの【消える】で完全に存在感を消してんだよ >

おっ返事が返ってきたよ。

舌打ちしやがったこのバカ。死ねばいいのに・・・


 < おまえ、卑怯なんだよ!ぬくぬく音楽聴いてんじゃねー >


 < クァッ・・・・わかりましたよ・・・・・おい、そーいえばよ、どーでもいいけど今日生物部あるからこいよ・・・やべー眠い・・・・・・新入部員くるらしいから・・・・・・・同級生の・・・・・ >


こいつは初耳だ。ま・・・どうせ女じゃないから期待してないけどな・・・

男子校だし・・・

よし今日くらいいくか。


俺は目をあける・・・自動的に能力が解ける。

この世に戻る。あの、清々《すがすが》しい感覚はもう終わった。

外の廊下はメキシコとヒロリとミヤタクが教室に帰っている。

チャイムが鳴る・・・・

能力を解くとあの時の余韻に浸りたくてたそがれてしまう・・・・

すべてが寂しく見える。


授業は終わる・・・・

今日は部活に行こうか・・・・・?

そうしよう。


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