身をまかせましょう!
空間が避けたと思ったら、変な仮面をかぶったピエロのような男がでてきたと私は唖然としていた。
仮面をかぶっていて燕尾服のような服を着ているが、そう道化師だ、そんな言葉が思い浮かんだ。
「こんばんは、初めましてお嬢さん」
仮面なのに、口がニヤリと動いた気がした。
相手が話しかけられただけなのに、頭の中の警鐘は鳴りぱなしだった、一目みただけで逃げないと死ぬ、確実に殺されれる、そう頭が心が継げている。
私は言い知れない恐怖に襲われて、一目散に出口へとわき目もみずに暗闇の中を駆けだした。
(わ、訳が分からないけど兎に角逃げなきゃ・・)
暗闇の中を一心不乱に私は駆け抜けていたが、コツコツと歩く音が離れない。足音だけ聞くと走っていない、むしろ優雅に歩くように近づいてくる。
それがさらに、私の中の恐怖を駆り立てていく。
気が付くと、洞窟の出口まできていた、逃げられれないと悟った私は外を背に、鞄からナイフ探す、ナイフと言っても果物の皮など剥くためのナイフなので殺傷能力はないに等しいが、威嚇ぐらいにはなるかと思い鞄に入れておいたのだった。
言い寄れない恐怖を与えてくる変質者に、そんなナイフが通用するかは、はなはな疑問だがないよりましだと思い両手で持ち前に突き出し相手が来るのを待つ。
コツコツした音が近づいてくるが一向に姿が見えない。
(結構、距離があったんだ・・・)
と思った瞬間に背筋に寒気が走る。
「面白い方だ、そんなおもちゃで、どうにかできると思ったでしょうか」
私は、死を覚悟した。
なぜなら、後ろから追ってきていた変質者が真後ろにいて、私が持っていたナイフを奪って首に突きつけられていたのだから。
「い、いつの間に・・・」
「さて、いつの間にでしょうかね、面白くて不思議な方」
まな板の上の魚状態の私は覚悟を決めた、どう抗っても私の命は相手に握られてるのだ生き残る確率なんてほぼないし、相手の気まぐれで殺されるのだ。
「不思議ってどういこと?それに、さっさと私を殺さないの?」
「さて、それは言えませんね、目撃者はさっさと葬りたかったのですが、どうも私の目的な物は貴女だったようなのでここのまま連れて行くことにしましょう」
命は助かるようだが、どこかにこのまま連れ去れさられるようだ。
どうせ、命を懸けて家出する予定だったのだ、この閉塞した行き場のない村から出れるとことを考えたら少しだけ進めるような気もする。どうなるかわらない恐怖はあるもの、新しい場所に行けると思ったので身を任せちゃうおうかなーって思い始めていた。
変質者が急に私を離したと思うと、変質者がいた場所に大きな穴が開いていた。