身をまかせましょう!4
私は、偽善者と言われても目の前で知り合いの死なんて見たくなかった。ならやることは一択だ。
今に刺されそうなタクトと変質者の間に割り入るために飛び出した。
目的は、わからないが私を連れて行くことが目的のようだし、命までとられないだろうっていう打算も働いたの事実だった。
間に入ったまでは良かった、うん自分の身体能力の低さを忘れてなければ。
変質者がいくら手練れでも剣を止めれぐらい自分に近づいていたのだった。
(あっこれ死んだー)
ギュッと目を閉じる。
走馬灯が見える気がしてきた。
考えれば、前世も今世もいいことなさすぎだよ。しかも、殺されるのが私の運命っぽいしもうついてなさすぎだし。痛いだろうなーって思ってたら、ザックという音がする。
あー刺された終わりだと思った、でも思ったより痛くないな・・てか痛みなくない?
恐る恐る目を開けてみる。
「ひぃぃいいいいいーー」
目の前には、小さな光る物体が浮かんでいて、変質者の首が胴体とおさらばしてた。
見間違いと思って、目をこすって確かめてみるが見間違いではなかった。
顔があったところから血がぴゅうぴゅう吹いてる。軽くホラーだったが命が助かったので安心したのと、目の前の死体で足がガクガクブルブルと力が抜けて尻もちついてしまった。