昔話
初投稿です、小説を読むのがすきでも書くのが苦手だったので投稿はしていませんでしたが、今回初挑戦します。
ですので、至らぬ部分が少々いや、結構いや、多々あるとおもいます。
もしよければ感想&アドバイスいただければうれしいです。
よろしくお願いします。
といってもこの話はまだ本編ではないのでソレほどのものではないかもしれませんが^^;
ザァァァァと風が森の葉を揺らし、擦れる音が森の中に響き渡る。
そんな中金色の長い髪の少女が大きな木にむかって走っていく。
「エントさまー!」
少女は木に向かってそう叫ぶと、驚くことにその木はぐるりと少女のほうに向きを変えた。
動くだけでも不思議な存在なのだが、それ以上にその木には顔が存在していた。
頭自体は無いものの、幹の部分に目や口。
そしてその間には大きな枝が鼻のように伸びていて、その形は童話のピノキオのようだ。
「おぉ、イリアか。 どうしたんじゃ。」
イリアと呼ばれた金色の髪の少女はエントの根っこの部分に腰掛けるとエントの顔を見上げる。
「えいゆうさまのおはなしききたいの!」
「ホッホッホ、そういえば話すといっておいてわすれておったのう。 よし、話してやろう。」
エントはイリアにそう返すと、思い出に耽りながらゆっくりと語り始める。
「昔々、もう5000年くらい前のことじゃったかのう。 その頃このグランドラでは恐ろしい事件が起こっておったんじゃ。 大昔このグランドラには邪神と呼ばれる邪な存在がおってのう。 邪神の魔力に惹かれ凶暴化した魔物達が人間や人里を襲ったりなんていうことがよく起こっておった。 そんな中グランドラ王国に一人の少年が現れたのじゃ。 それが今も受け継がれる英雄【ハル】。 ハルはグランドラ王国騎士団長銀狼のフーエンと共に邪神を倒す旅をはじめたのじゃ。 じゃが邪神は魔物を凶暴化させるだけではなく、自分の力を宿した魔物を作り出しておったのじゃ。 その者等は邪神の子や七星などとよばれておた。 憤怒の毒王ヨルムンガンド。 暴食の巨人オーガ。 嫉妬の海王リヴァイアサン。 傲慢な獅子グリフォン。 怠惰の王ベヒーモス。 強欲な狐ハクコ。 色欲の獣キマイラ。 これら七星は【迷いの森】【ヒバチ火山】【グランドラ海域アーティ海】【天空の島シャイエン】【闇の平原】【グランドラ王国裏闇の森】【タカラ鉱山最下層】それらの場所に封印されておる。 封印は邪神の力かハルほどの力が無ければ解かれる事はない。 その邪神も今はハルの力によってグランドラ大陸の裏側【死者の島】に存在する邪神の神殿に……。」
エントがそこまで話すと、腰掛けていたイリアの元からスースーと寝息が聞こえてきたことに気づき、ゆっくりと自分の手と思われる枝で葉っぱを掴み、イリアにかけて自分の周りに飛んでいるやさしい光を一つ手に乗せる。
「すまないがリヴァルを呼んできてはくれんかのう。 イリアが眠ってしまったんじゃ。」
エントがそういうと、その光は返事のつもりか上下に飛び回るとそのままイリアが駆けて来た方向に向かって飛んでいってしまった。
「うむ、ワシもそろそろ後継者を見つけないといけないかもしれん。」
エントはそう呟くと小さく咳き込み、目を閉じた。
読んでくれてありがとうございます!
これからもがんばっていきますので、よろしくお願いします!