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東方戦争記~Four persons who survive~  作者: 紅き蠍
第二章 この世界で生きるには
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第九話 静かに手早く

送信#12-18指定#November

味方輸送機が撃墜された

負傷者多数発生

救援ヘリは直ちに出撃

1200時 2056年 5月6日



既に味方が交戦を始めているらしく、辺りで発砲音が鳴り響く。


M16のチャージングハンドルを引き、チャンバーに弾薬を入れる。



「着いてこい!こっちだ!」



他の味方が行っている方向とは違う、木が生い茂っている方へ真が進む。

メリー、蓮子がそれに続く、置いていかれないようにすぐについていく。



前にいる真は木の根や岩を軽々と避けていく。まるで鳥のように。



ある程度進むと真が止まれと手で指示した。



「あそこに敵が三人見える、全員交戦中でこっちが見えてない……味方の位置と隠れている敵の数を知りたい、誰かセンサーグレネードを投げろ」



センサーグレネードは私しか持っていない。



スイッチを入れてセンサーグレネードを向こうの敵になげた。



センサーグレネードを投げると、視界に黄色くハイライトされた人が浮かび上がる。



「敵は七人ね、こちらも七人だから、一人で一人ずつ倒せばちょうどいいわね」



蓮子がそう呟いた。



「マークする、一人に狙いをつけろ」



すると、敵の頭上に番号の付いたタグが表示され、自分の番号のタグが黄色く点滅している。

つまり、これに照準を合わせろということだ。



M16を構えて照準を覗き込み、敵の頭に合わせる。するとタグが点滅をやめて白くなった。



「あと一人、誰だ合わせてないのは……匠、合わせろ、どうした匠!」



照準から目を離して匠の方を向くと、歯を打ち鳴らして銃を持っている匠がいた。

他の二人は苦い表情をしている。


どうやら匠は自分の手で人を殺めるのを躊躇っているようだ、他の二人は苦い思いでその感情を抑えているようだ。



「早くしろ匠!気づかれるぞ!」



すぐに匠の近くに寄り、銃を構えさせて狙わせる。



「タイミングに合わせて撃て……3、2、1、ファイヤ!」



その瞬間、匠は意図的に照準をずらし、弾丸を外した。


気づいた真はすぐに照準を当たらなかった敵に向けて撃った。


しかし、残った敵はすぐにフレアガンに手を伸ばし、上に向けて撃った。


僅かながら敵が早く、上空に向かって赤い光弾が飛んで行った。



フレアガンを撃った敵はその直後に真が放った弾丸によって倒れた。



「くそッ、感づかれた!木を盾にしろ!交戦開始!」



息が切れている匠を立たせて木にもたれかかせる。



敵が来た、三時方向。



フルオートで射撃して敵を足止めしつつ攻撃する。


この時点で真が三人、メリーと蓮子が二人ずつ、匠以外の私達が一人ずつ倒している。



《こちら攻撃ヘリ部隊のブラボー1-3だ!そちらの位置を確認した、援護を開始する》



「ありがたいブラボー1-3!派手にぶちかませ!」



《了解、デンジャークロス!》



するとヘリからロケットが発射されて、周辺にいた敵を爆風で吹き飛ばす。



《ブラボー1-3より、周辺に敵は見られない、リマの所へ案内する》



「匠を立たせろ、移動するぞ、



それと匠、これ以上、ヘマをするようであれば、お前を任務から外す」



真は匠の近くにより、厳しい目つきでこう吐き捨てた後、ヘリの後を追った。



「ごめんアルマ、もう歩けるから……」



匠はやや疲れた声で言った後、よろよろと立ち上がり、ゆっくりと真の後を歩いて行った。












































落ちたヘリの元に着いた。

銃を持ち、周囲を警戒している隊員もいるが、血を流して倒れている隊員もいる。



「アルマ!蓮子!メリー!止血剤を頼む!他の連中は周囲を警戒!」



「了解よ!」「了解!」「了解」



ポーチに入っているメディカルパッケージを取り出して、中に入っていたアルコールとバンテージを取り出して、倒れている隊員の傷口を消毒したあと塞ぐ。



「終わったらこっちだ!他の連中も頼む!」



《こちらビクター01、あと三分で到着する、それまでに周辺の掃除を済ましといてくれ》



「了解ビクター、チーム!防衛戦だ!体型を、くめ」



「固定ターレット設置完了!いつでも使えます!」



「了解した!アルマ!固定機銃に付け!」



味方に居た工兵がどこからか持ってきた土嚢を積み上げ、その上にM240を設置した。



真の言った通りに固定機銃に付き、サイトを覗き込む。



「敵が接近中!数は二十程度!」



「負傷兵に近づけさせるな!なんとしてでもここを守り抜け!」



敵が今来た方向から押し寄せてくる、

向こうに敵の拠点がある様だ。


視界に時計が表示される、到着予定時刻の様だ。



そうこうしている内に敵が遮蔽に入ってしまった。



撃ち始める、敵を遮蔽から出さない制圧射撃というものを開始する。

850発/分という発射速度で発射された7.62x51mmNATO弾が敵の足を止める。



「グレネードアウト!手榴弾投擲する!」



味方がグレネードを遮蔽の裏に投げる。


数人の断末魔と共に敵の死体が吹き飛ぶ。



「いいぞアルマ!制圧射撃で奴らの足を止めてろ!」



真もグレネードを投げて敵を遮蔽から出す、その敵を私が機銃で穴だらけにする。



「十一時方向にさらに敵の増援!」



味方の一人が叫ぶ。

遮蔽物に向かって撃つのをやめて増援が来た方向へ援護射撃を開始する。



どうやら彼らで終わりのようだ、敵は全く来なくなった。



「ヘリが来たぞ!」



《こちらビクター01、現場の周辺はクリアか?!》



上空をふと見ると、一機のCH-46が飛んでいた。


そこへ、森から突然、白い煙を吹きながらヘリに向かって飛ぶミサイルが現れた。



ミサイル回避の為のフレアは積んでいるだろうが、輸送ヘリだから量は無いだろう。


もうダメだと思ったその時。



一発の銃声と同時に空中でミサイルが爆発した。



……え?もしかして、誰か撃ち落とした?ただの弾丸で、ミサイルを?



周りを見回すと、銃を空に向かって向けているメリーが居た。



彼女が撃ち落としたのか?



「メリー、よくやったな、腕は落ちちゃいないみたいだな」



「当たり前よ、だって100m先の一円玉撃ち抜けなんで訓練してるもの」



……もしかしたら、ブルーイーグル隊はとんでもない化け物集団なのかもしれない。












































着陸したヘリに次々と負傷者を載せていく。



「あんたたちは紅魔館にそのまま行ってくれ、俺たちは負傷者を送ってから向かう」



真がそう言うと、味方の兵士たちは皆墜落現場から離れて移動していった。

おそらく紅魔館へ向かったのだろう。



元々積んできていた弾薬を受け取り、ヘリに全員を載せた後、ヘリを地上から見送った。



「よし、行くぞ……マザープレート、こちらブルーイーグル1、作戦を開始する」



《了解ブルーイーグル、そちらの位置を確認したわ、作戦を開始して、目標地点への座標とルートを表示するわ》



すると、視界に英文が表示される。


【BLUE EAGLE SYSTEM ONLINE】



視界上に青い線が表示され、その先に青いタグが表示される、司令部からの目標地点の座標なのだろう。



「確認した、これから向かう。

着いてこい、ここからは歩きだ」



周囲を警戒しながら、ガイドにそって歩いていく。


ちなみにブルーイーグル隊の隊員はこんなことをしてます。


・キルハウス形式の訓練において最速記録(14.9秒)


・格闘組手連続200回


・刀で仮想銃弾が飛び交う中被弾判定を受けずに五十人仮想戦闘不能


・盾とガンランスのみで戦車3両撃破


・3000mの狙撃に成功、また、十秒で50m離れた敵を五人連続でヘッドショット


・一人で近距離の敵を倒しつつ狙撃をかわし、狙撃を殺害


・出現時間一秒の的全てを外すことなくヘッドショット


・ライトマシンガンを使用して敵の装甲車両を二十台撃破



…………自分で書いていて思った。



化け物すぎる……

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