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東方戦争記~Four persons who survive~  作者: 紅き蠍
第二章 この世界で生きるには
8/14

第八話 戦場へ

送信#16-14 指定#India

紅魔館支部より救援要請あり

至急支援の必要性ありと判断

全軍出撃、直ちに救援に向え

1030時 2056年 5月6日



その日は朝から射撃訓練を行っていた。


これでマガジン20本目の射撃を行おうとした時だ。



《全FDF隊員に告ぐ、第二次戦闘配置、第二次戦闘配置、紅魔支部より救援要請、各小隊長は直ちにブリーフィングルームへ集合せよ、繰り返す、第二次戦闘配置!》



すると、射撃訓練場のレンジのシャッターが閉じる。



「あり?もう終わりか、もう少しで感覚が掴めるところだったんだけどなぁ」



匠が呑気に呟く。



「第二次戦闘配置、たしか小隊長が集められて作戦について伝えるんだっけ?」



「アルマいるか?お前もブリーフィングに参加してくれ、ブルーイーグル隊は色んな意味で複雑なんだ」



真が射撃訓練場に降りてきた。


とにかく、彼について行く必要があるようだ、ブリーフィングを受けに行こう。
















































何故か琢磨達まで着いてきた、一応真に聞いたが、別に問題無いようだ。



「むしろ全員に聞いてもらえばいちいち説明してもらう必要がないからな、よし、入ってくれ」



部屋に入ると、二人の女性が居た、一人は金髪の紫のワンピースを着て、もう一人はワイシャツを着て黒いスカートを履いている。



「紹介しよう、うちの隊員のマエリベリーハーンと宇佐美蓮子だ、今回の作戦に同行する」



紹介された二人は名前を言って礼をした、こちらも礼を仕返した所で、部屋に一人入ってくる。



「皆様揃ってますわね?では始めましょう」



来たのは紫だ。



「FDFは八雲紫が総司令だ、ブルーイーグル隊は総司令の命令と隊長の命令にのみ従うことになる、紫、ブリーフィングを頼む」



真に頼まれた紫は机のホログラム発生装置を付けて話し始めた。

















紅魔館が謎の敵性勢力に襲撃されている。



我が軍の通常部隊は真正面から敵と交戦して紅魔館の味方を助けにいく。



だが、その作戦は若干欠点がある、それは敵の本拠点がわからない為、増援の位置がわからず、挟んでいたのにいつの間にか挟まれていた、ということが起きかねない。



そこでだ、我々の出番だ、味方の援護を横からしつつ、敵の本拠点を探してもらいたい、一応、拠点の大まかな位置は把握している。



ブルーイーグル隊はまだ表向きには結成されたことの声明が出ていない、その為、一般兵士に紛れて輸送ヘリに乗り、途中から別行動を行え、



君たちの為に紅魔館の横の山から援護できる兵器を空中投下しておく、活用してくれ、



それと、紅魔館にはまだブルーイーグル隊員が残されている。


忘れるなよ……





























「着いて来てくれ、装備品を渡す」



部屋の奥に歩いて扉を開けると、中には大量の武器が置いてある。



「今回は最初一般の兵士に紛れて行動する、初期装備で行ってくれ、結局お前達はどれを選んだ?」



一人ずつライフルとハンドガンを受け取る、


琢磨と絵美梨はAK、私と匠はM-16だった。


琢磨はともかく絵美里はなんでAK?



「アルマ、こういうのは頑丈な物を選ぶべきなのよ」



一理あるが、反動が凄くて私には扱えないのだ、仕方が無い。



「それと、ブルーイーグル隊には特別な装備品が支給される、今回はセンサーグレネードだ、その前に、お前達に渡しておく物がある」



すると、ケースに入ったコンタクトレンズを一人に二つ、マイクと片耳イヤホンが付いたインカムを渡される。

それをつけろとの指示を出される、鏡を紫が持って来てくれた。



コンタクトをはめてもなんも変化が無いと思っていたら、突然赤い線が上から流れる。



《網膜認証完了、声帯認証を開始、マイクにご自分のお名前をどうぞ》



イヤホンから機械合成された女性の音声が聞こえてくる。



「アルマ」



《アルマ様の声帯情報、及び網膜情報を確認、以降、ログインはこれらの情報を確認完了次第、自動ログインします、ようこそ、システム、メーティス、起動します》



すると視界にレーダーや弾数、音のした方向が表示される。



「そいつはFDF隊員全員に装着義務のあるコントロールシステムだ、通信や味方の識別にもそのシステムを使うから外すなよ。

本当なら一週間前に届く予定だったが、システムの微調整が終わらなくてな……

簡易モードを起動してあるから、通信は普通に喋ってもらえばいい」



そこまで話した時に、館内放送が流れる。



《作戦開始まで後一分、総員第一戦闘配置!》



「よし、行くぞ」




















































「それで、店はうまく行ってるのか?」



真が蓮子に話しかけている。



「えぇ、上々よ、最初のあなたが流して来た依頼がなかったら埋れてたでしょうね」



「当たり前だ、お前達は俺の仲間なんだからな」



そう言って、二人は拳を小突き合った。



「だがすまんな、もう一度戦線に戻ってくれなんて言って」



「良いのよ、メリーも何かあればまた戦場に戻るつもりだったからね」



「呼び出す前にガンスミスに調整を頼んだ、使ってくれるか?」



真はそう言って座席の後ろからあるアサルトライフルを出す。



「一番軽い奴だ、気に入ってもらえるか?」



「ACRじゃない、あなたのポケットマネーから?」



「ご想像にお任せする」



蓮子が受け取って、じっくりと銃を眺める。



「手にしっかり吸い付くし、周囲が見やすいようにモデリングされたアイアンサイト、言うことなしね、ありがと」



蓮子は最後にウインクをした。



「メリー!お前にもだ、受け取ってくれ」



同じヘリに乗ったマエリベリーにも銃を渡す。



「SIG 550-1、スナイパーモデルね、これ凄く高いんじゃないの?」



「復帰祝いだ、メリー」



「ちょっと…メリーと私の値段離れすぎてない?」



真とメリー、蓮子で雑談が始まろうとした時だ。



ヘリに警告音が鳴り響いた。


「くそッ、RPG!捕まってろ!」



乗っていたヴェノムがRPGをよける為に大きく揺れる。



「対地陣形を取れ!」



《リマ1がやられた!落ちるぞ!》



一機のヘリがRPGをよけそこない、チヌークの側面に直撃、そのままヘリはバランスを崩し地上に叩きつけられた。



《こちらリマ1!皆生きてるが敵に囲まれてる!なんとかしてくれ!》



「よし、リマ1!直ぐに向かう!それまで耐えてくれ!全チーム!あの広場にヘリを降ろせ!攻撃ヘリは上空で着陸援護しろ!」



すると真が指差した広場に黄色いマークが付く、恐らくメーティスに情報を送信したのだろう。



「イーグル01からマザープレートへ、一機ヘリが落ちた!すぐに救援ヘリを頼む!座標はタンゴ、パパ、8、6、2、3!」



《了解、たった今出発したわ、到着まで五分》



周りにいた攻撃ヘリが着陸地点を囲うような陣形を作り、そこへ次々と味方のヘリが着陸する。



「新入り良く聞け!始めての実戦だ!訓練とは何もかも状況が違う!落ち着いて行動するんだ!」



ヘリが降下し、地面と後十cmの所でホバリングをする。



「よし、行くぞ!」



そう言って彼はヘリから飛び降りた。





「それで、店はうまく行ってるのか?」



真が蓮子に話しかけている。



「えぇ、上々よ、最初のあなたが流して来た依頼がなかったら埋れてたでしょうね」



「当たり前だ、お前達は俺の仲間なんだからな」



そう言って、二人は拳を小突き合った。



「だがすまんな、もう一度戦線に戻ってくれなんて言って」



「良いのよ、メリーも何かあればまた戦場に戻るつもりだったからね」



「呼び出す前にガンスミスに調整を頼んだ、使ってくれるか?」



真はそう言って座席の後ろからあるアサルトライフルを出す。



「一番軽い奴だ、気に入ってもらえるか?」



「ACRじゃない、あなたのポケットマネーから?」



「ご想像にお任せする」



蓮子が受け取って、じっくりと銃を眺める。



「手にしっかり吸い付くし、周囲が見やすいようにモデリングされたアイアンサイト、言うことなしね、ありがと」



蓮子は最後にウインクをした。



「メリー!お前にもだ、受け取ってくれ」



同じヘリに乗ったマエリベリーにも銃を渡す。



「SIG 550-1、スナイパーモデルね、これ凄く高いんじゃないの?」



「復帰祝いだ、メリー」



「ちょっと…メリーと私の値段離れすぎてない?」



真とメリー、蓮子で雑談が始まろうとした時だ。



ヘリに警告音が鳴り響いた。


「くそッ、RPG!捕まってろ!」



乗っていたヴェノムがRPGをよける為に大きく揺れる。



「対地陣形を取れ!」



《リマ1がやられた!落ちるぞ!》



一機のヘリがRPGをよけそこない、チヌークの側面に直撃、そのままヘリはバランスを崩し地上に叩きつけられた。



《こちらリマ1!皆生きてるが敵に囲まれてる!なんとかしてくれ!》



「よし、リマ1!直ぐに向かう!それまで耐えてくれ!全チーム!あの広場にヘリを降ろせ!攻撃ヘリは上空で着陸援護しろ!」



すると真が指差した広場に黄色いマークが付く、恐らくメーティスに情報を送信したのだろう。



「イーグル01からマザープレートへ、一機ヘリが落ちた!すぐに救援ヘリを頼む!座標はタンゴ、パパ、8、6、2、3!」



《了解、たった今出発したわ、到着まで五分》



周りにいた攻撃ヘリが着陸地点を囲うような陣形を作り、そこへ次々と味方のヘリが着陸する。



「新入り良く聞け!始めての実戦だ!訓練とは何もかも状況が違う!落ち着いて行動するんだ!」



ヘリが降下し、地面と後十cmの所でホバリングをする。



「よし、行くぞ!」



そう言って彼はヘリから飛び降りた。


《幻想郷防衛軍》

通称FDF、FantasiaDefenseForces、(Fantasiaは本来イタリア語で幻想曲の意だが、これは造語で幻想郷を意味する)


2051年に第三次月面戦争が集結し、その際に召集されたタスクフォース180、ブルーイーグル隊、幻想郷同盟によって結成された防衛軍、攻撃する為の力を持たないとされている。


隊員は一万人程度で、幻想郷の10人に1人(妖怪も含む)がFDF隊員である、なお、人間と妖怪の割合は6:4である。

外来人と呼ばれる幻想郷出身でない者が多く、傭兵部隊とも呼ばれる。


主に幻想郷の治安を守る為に活動し、有事の際には幻想郷を守る唯一の軍隊となる、


総司令として八雲紫が、その他の重要なポストには人間と妖怪が半々で分けられることに決められており、どちら側からも反論は少ない。


また、人間と妖怪の仲は防衛軍に限って良好であり、妖怪による人間を襲う事件は月面戦争依頼起こりにくくなっている。


連隊が三つ存在し、それに大隊が三つ、中隊が六つ、最小単位は分隊が一つの大隊に24存在する。

連隊の他に輸送大隊、航空機部隊、装甲車両部隊などが含まれている。


なお、ブルーイーグル隊はどこの連隊にも属しない独立小隊になっている。


FDFはおおよそではあるが、イギリスと同程度の戦力を持つと推測されている。



《センサーグレネード》

FDF兵器開発局が近々実践配備予定の新作武器。


丸い本体には九つの電波発信機と受信機、五つの小型カメラが内蔵されており、発見した敵をメーティス上にハイライト表示する他、戦車や装甲車などの大型目標を発見した場合は、マザーであるグラディエーター・ノーレッジに送信され、各部隊に情報を共有できる。


小型の為、敵に気づかれにくいが、電波を使用するため、EMPやジャミングに弱いという弱点もある、また、一度使用した物は回収できない。



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