表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方戦争記~Four persons who survive~  作者: 紅き蠍
第二章 この世界で生きるには
10/14

第十話 全て吹き飛べ‼︎

お ま た せ

《ブルーイーグル1へ、あなた達に制圧してもらいたい拠点は二つあるわ、一つは規模が大きく、もう一方は小さいわ、順番に行くか、部隊を二つに分けて行くか、そちらの判断に任せるわよ》


森をある程度歩き続けると、紫から連絡が入る。視界にはここから二つに分かれてルートが表示される。



「了解した、アウト……みんな聞いてくれ」



通信を返した真が私たちの方を向いて話し出す。


「ここからは交戦規定を守ってくれ、敵と認識したら発砲してもいい、民間人は可能な限り回収だ、それと、部隊を二つに分ける」



周辺を軽く警戒したのち、すぐに話した。



「まず、万が一のことを考えて、蓮子は新人側に付け、匠はこっちだ」



「了解よ」


「……了解」


匠が若干やつれたような顔つきをして真の方に移動した。



「こちら側は大きい方を叩く、そっちは小さい方を頼む、万が一の事を考え、合流するまではお互いのチームの通信リンクを遮断する、チーム同士であれば通信はできる、

可能な限り、犠牲が出ない行動を心掛けろ、では、解散だ、集合地点はあの山の頂上だ、合言葉は覚えて居るか?」



すると、蓮子が紙を取り出して何かを書いている、盗聴の危険性を考慮し、筆談にしたのだろう。



『サンドでリバーでしょ?』


「OKだ、しばらくの間、さよならだ、健闘を祈る」



そういって真とメリーと匠は森の中へ消えていった。



「本当にあの三人で大丈夫なんですか?」


絵美梨が蓮子に質問する、確かに、エリートとはいえ、三人で規模が大きい方はキツイのではないのだろうか。



「やっぱりそう思うよね、でも違うのよ、むしろ彼にとって規模が大きい方が安全なのよ」



すると蓮子の口から恐ろしい程の彼の戦果が出てくる。



曰く、バットや鉄パイプといった鈍器を持った集団が四方八方からやってきた状態で、三十人程戦闘不能にした。



曰く、室内に居た敵五人を、人質に一発も当てずに倒した。


曰く、攻撃ヘリに乗り込み、対空車両や装甲車といったハードターゲットをガンナーと二人で殲滅した。


曰く、敵に捕まり、たった一人で監獄にいた敵を全て倒してしまった。


曰く、戦場で敵の攻撃用の火器管制システムをハッキングし、機銃だけで耐えたこと。


曰く、たった一人で敵の裏を掻いて、重要目標に爆弾を設置、爆破した。


曰く、たった一人でビルにいた全ての敵をなぎ倒し、撃ち殺し、首謀者を地面に叩き落とした。


曰く、曰く、曰く…………



次々と絶え間無く蓮子の口から流れる真の戦果は、はっきり言って人間にしては異常な戦果であった、

しかし、ここは幻想郷、彼も何らかの理由があってここに呼ばれた、だから彼が妖怪だとしても驚きはしない。


























敵の基地が見えてきた時、蓮子は振り返り、集まる様に指示した。


「いい?これから作戦を説明するわよ、

紫、偵察画像をお願い」


すると、視界に地図が表示される。

地図には車庫、ヘリポート、隊員宿舎、兵器庫と基地にはありそうなものが所狭しと並んでいる。


驚いたのは車両が数台いることだ、それに地図上に表示された車両が動いている、偵察画像を常に更新している様だ。



「先ず、巡回に出る兵士の服を奪い取る、そしたら正面玄関から堂々と入るわ、敵の将軍を倒したら大暴れして離脱する、大丈夫、私達なら必ずできるわ、将軍の位置は一番離れている、まずくなったらフェンスを破壊して離脱もできる、行きましょう!」



かなり無茶苦茶な作戦だ、こちらが変装しているとばれてしまったら一気にこちらが不利になる、

将軍は行方をくらましてしまう。

囲まれた状態から離脱するのは困難を極める。


それほど危険な行為だ。


だから基本基地制圧作戦は一つづつ連絡手段を潰しながらゆっくりと制圧する。


この作戦は急ぎすぎている、変更を提案したが、彼女は一言だけ言った。



「前にもこの方法で基地を制圧したことがある」


と……


























※内部侵入までは音声のみでお楽しみください。



「おい、茂みが動いてる、様子を見てくる」



「本部に連絡しなくていいのか?」



「猫とか動物だったらどうするんだよ」


「ニャーン」



「ほら猫だったろ、さあ本隊に戻るぞ……お前らどうした…ガッ……」


「ほら、ね?簡単でしょ、敵の服を奪い取って!」



「人間って股間一発蹴られるだけで気絶するのかしら?」



「死ぬよ」



「えっ?」



「血管が結構集まってるから、切れたら死ぬ」



「この人の緩いなぁ……」



「我慢しなさい、敵の目を欺く時間を稼げるだけでいいから」





























『おい、いつまでこんな検問作業しなきゃならないんだ?』



『仕方ないだろ、だけど奴らにこちらの位置がばれてない筈だ、なら、多少検問を甘めにしても大丈夫だろ』



英語で基地の前を守る守衛が雑談している。



《普通に通り過ぎればいいわ、堂々としていいわ》


蓮子から無線が入る。



『止まってくれ、あー、IDカードを見せてくれ……本物だな、通っていいぞ』



雑談の内容の通り、簡単に済ませて通してしまった。



《いい、絶対に正体をバラしちゃダメよ、気づかれたら囲まれて死ぬわよ》




なにやらずっと騒がしい、どうやらもうすぐ前線に向かう様だ。


『将軍はどこに?我々は第三偵察隊です』



『将軍ならあの突き当たりのプレハブにいるぜ』



英語で蓮子が近くの敵に将軍の位置を確認する。



《一旦みんな分かれて、通信棟、武器庫、車庫に爆薬を仕掛けて頂戴、起爆のタイミングは銃声が二回なってから三秒よ、私は将軍を始末するわ》



そう言って蓮子は将軍のいるプレハブに向かった。


絵美梨は通信棟、琢磨は車庫、武器庫に私が向かう。


武器庫の前には敵が2人居て、武器を持っていない兵士が列を作っている。


列から離れた位置から武器庫に向かうことにする、スライディングして、木箱から木箱へ身を隠す。


中身は弾薬のようだ、

次の木箱で最後だ、そこからは壁を登って上にある窓から侵入する。



M32A1グレネードランチャーを見つけた、確保しておく。グレネード弾も確保。


ニトログリセリンが置いてあったため、そこにC4を設置する。



辺りに銃声が突如響く。

どうやら蓮子が将軍を射殺したようだ。

発砲音で誰かが侵入しているのはばれている筈。

爆弾を設置した部屋から出て、連中がいる方向に逃げる。注目を浴びるが、それでいい。

右手に持っていたスイッチを入れる、


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ