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ネット回遊魚:X

掲載日:2026/10/15

某ソーシャルメディアを覗き見る機会が増えた。


船から、水面を覗き込んでいた。


今日の漁は上手くいくかと。


だが、何者かに腕を掴まれた。


そして、引き摺り込まれた。


溺れかけて、逃げようとする私。


無数の手で足を掴まれた。


逃さないように引き摺り込まれる。


気がつけば。


深い闇と共に海へと沈んでいった。


私は思う。


エックスというもので。


深海の底にアンカーされたのだと。


底で思う。


以前はツイッター。


ツイ廃。


今はエックス。


いや、エックスじゃない。


ただのバツ。


罰。


深海罰、三五八七六フィート。


死の海。


やる理由を見つけてるだけ。


時間を無下にして、罰を自ら課してるだけ。


そんなのは、とっくの昔に気付いてる。


鎖に繋がれたパブロフの犬と一緒だ。


海の底で、蟹が食パンの耳を撒き餌にされて。


ぐるぐる同じ所を回っているようなもんだ。


餌を分け与える生物もいれば。


提灯アンコウのように疑似餌でおびき寄せている。


まんまと釣られる。


私が無知だからだ。


だが、そんな提灯アンコウも釣られている。


私は底で泳いでいた。


何の意味もなく、途方に暮れる。


しかし、海遊してると、得られるものも多い。


流刑地である海域は情報の海だからだ。


見知らぬ生き物と出逢える。


海洋生物達との繋がりは出来る。


その繋がりが強固になればなるほど。


海底にアンカーされる。


引き揚げ漁で、網にかけていたつもりだった。


いつの間にか、底に沈んでいた。


浮上出来ない。


水面の光を目指していた。


アンカーされている。


だが。


ここでしか得られない物がある。


そして、不穏なこともある。


回遊魚が死滅回遊魚と縄張り争いしている。


鯨が通過する。


散り散りになる。


また、喧嘩している。


釣り堀だった。


主にぶら下がったリプライ。


釣り糸を垂らしていた。


ついつい、返信したくなる。


美味しい餌には罠がある。


底で見ていた。


餌に掛かる仲間達を。


魚群を形成する。


それは一つの生き物のように。


呑まれてはダメだ。


クジラがきてしまう。


逃げるんだ。


焼き魚は御免だ。


三枚おろしで、刺身にされてる人もいる。


だけど、喜ばしいことなんじゃないかと思う。


いいネタになっているから。


ネタとして提供されて、享受されてるのなら。


本望であろう。


寿司職人もびっくりさ。


へい、らっしゃい!


今日も旬だよ!


活きがいいのが、揃ってるよ!


卓に並べられる。


食すかどうかは、あなた次第。


見るだけで満足かって、それなら、私と一緒だ。


深海罰、三五八七六フィート。


情報の海で何を思う?

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― 新着の感想 ―
ゾクッとするほどキレキレの皮肉と比喩が素敵です!! 高度な心理戦が求められる情報社会を、海や魚に例えていて、分かりやすいし秀逸で面白かったです。
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