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どうせ明日から他人  作者: 柊瑞基
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怪しげな密談

ここ2日間、学校が騒がしいおかげで自殺スポットに足を運べずにいた。

流石に今自殺をしてしまうと一躍有名になってしまう……


朝からそんな事を考えながら教室に入った。


すると、今日は担任の先生ではなく別の先生が来ていた。


「落合先生は今日、出張で一日中いないので代わりに来たから」


えぇ〜にっしーがよかった。

なんで落合なんだよ。


軽くブーイングが起こった。この先生は少し見た目が怖いだけで生徒には優しく接しているのにこのいわれよう…ちょっとだけかわいそう


「おまえら、本当に西村先生が好きだな。HRの前に一枚プリント書いてもらうからこの時間中に書いとけよ」


プリントが前から送られてきた。いじめに関するアンケート?


こんなプリントに記入するだけでいじめが特定できるとは思えないんだけどな

一応、ちゃんと記入するか……





校舎の裏側で3名の女子生徒が何やら談笑をしている。


あんたらちゃんとあのプリントに記入した?


うちらがやったこと真面目に書くわけないじゃん。てか、柑奈。あんなプリントで学校がうちらの事特定できると思ってんなら草生えるんだけど。


それもそうね。でも……用心だけはしとかないと




少しピンクみのかかったYシャツを胸元まで開け、座り心地の良さそうな椅子に深く腰を下ろし、まるで私が偉いと言わんばかりの雰囲気を発している。

そんな女探偵が一枚の紙をじっと見つめている。


ふ〜ん。これがあのクラスでとったアンケートさね?


「はい…これが…その問題が起きたクラスのアンケート結果をまとめたものでして……あの個人情報なので持ち帰ったりはしないでください」


まるで雷が怖い犬の様に声を震わせている。


お前さん教師なんだからそんなおどおどせんと…シャッキとしなさいね。

あっこの放課後に応接室借りたいんだけどいいさね?


「だ、大丈夫だと…思いますけど」


ならよかった。

前回とは違い、今回はそよ風の様に扉を開けて出て行った。


―とりあえず、目星はつけた。この山田柑奈の事について探っていこうさねー


ほい、この生徒について今日の16時ぐらいまでに調べておいて。


「わかりました。この後先輩はーー」


私はちょっと見たいものがあるさね




まだ、午前中なのに疲れた。あと一時間ある……

担任の先生が朝からいない為、授業変更で数学の授業が3限目やるのは流石に……

そして、授業に飽きたのか茨木がちょっかいをかけてくる。


次の授業は現代文か……

今日はかなり憂鬱な授業内容だな


「なっ薊……次の授業、あのババアじゃんか。悪いけど宿題見せてくれよ。もう顧問に怒られるのはこりごり……」


流石に断ろかと思ったが昨日、顔に落書きした件もあって渡す事にした。


「サンキューな。急いで写すわ」


まあ、答えを丸写ししたところで先生にはバレてると思うんだけどな。

気づかずに一生懸命写しているので水を差すのはやめてあげよう。

おっ先生が入って来た。

桔梗は黙々と写す事に集中していてまだ気付いていない……


「皆さん、そろそろチャイムがなりますよ」


おっ気付いた。隠しながらバレない様に必死に写している。

黒板に今日の授業内容を大まかに板書している為、桔梗が宿題を写しているのは気づいてない様子だった。


「はい、皆さんそろそろチャイムが鳴りますよ。席について」


相変わらず……この先生は僕たちの事を子供扱いしている。

先生から見たら高校3年生は、まだまだ子供かもしれないが少しムッとしてしまう。


「今宿題を頑張って写している人は手を止めて聞いてくださいね。今日はこの間からやっている檸檬の小論文を書いてもらいます。授業後に課題と一緒に提出してもらいますからその時までにやってくださいね。黒板のほうに大まかな流れを書いてますので参考程度に」


今日は小論文か……30分で終わらせて残りは自分のしたい事をする時間に使うか



20分ぐらいたっただろうか……

茨木は終わったのか。机の前に両手を垂れ下げ、顎を机の上に載せて頭を左右に振っている。

授業も聞いてないのにもう終わったのか……


残り3行……早く終わらせよ。


「ふ〜ん。つまらない時間を過ごしていることさね」


ビクッ……窓際から初めて聞く声が聞こえてきた。

声のするほうに振り向くと季節外れのロングコートに髪の毛は金髪に染め……学校関係者とは程遠い格好をしていた。


「なんだい?物珍しそうにジロジロ見て。そんなに興味があるのさね」


体調不良のため毎週金曜日投稿はできないかもしれないです。

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