21 おじさんの温かさ
ずいぶんと連載がおくれたおわび……といってはなんですが、私にとっては長めのものを投稿しました!
平常運転にもどれるといいな、と思います(*'ω'*)
そう思わず言ってしまった自分を、猛烈に殴り倒したくなりました。
「今は」なんて言ったら、昔はそうでしたって認めているようなものじゃないですか!!
「そうか。孤児か……。坊ちゃん、お前うちに来ねぇか?」
唐突なその言葉に、声が出ませんでした。うちに来る、つまり私の親になってくれるとこの人は言っているのです。
しかし、銀狼騎士学校は全寮制ですし、追手が来てしまうかもしれません。
おじさんを、巻き込みたくないです。
私は、ゆっくりと首を左右に振りました。
「銀狼騎士学校に行くんです。あそこは、全寮制なので。」
そう言うと、おじさんはまたニカッと笑ってくれました。
「はいよっ。んじゃあ、もう行かねぇとだめだな。ここからあそこは歩いて30分ぐらいだっつーことだぜ。」
「そうですね。ありがとうございました。」
カーテシーをしよう……として、思いとどまりぺこりと頭を下げるだけにとどめておきます。
そしてまた、歩きはじめました。
でも、少し歩くと、後ろの方から声が聞こえてきました。
「坊ちゃーーーん!!あそこから逃げたくなったらいつでも来いよぉーーーーーーー!!俺はお前の味方だぜぇーーーーーー!!」
おじさんの、野太くて暖かい声は、私の心にじんわりと響きました。きっと、最後にはニカッと笑ったに違いありません。
前を見据えて、歩き続ける私の顔には、自然と微笑みが浮かんでいました。
銀狼騎士学校はもう、すぐそこです。
感想&評価、どうぞよろしくお願いします!!( *´艸`)