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18 アップリンゴのハーモニー
「絞りたてのうちに飲みな。今、飲んでくれねぇと絞りたてジュースの店じゃなくなっちまう。」
そう言って白い歯を見せて笑うおじさんにうながされるまま、アップリンゴのジュースに口をつけると、またたくまに口内がアップリンゴで満たされます。
まろやかな口当たりと、独特の酸っぱさが織り成すハーモニー。
もう、絶妙なバランスで一気に飲んでしまいました。
くぅ、もったいなかったです。
飲み終えてもまだ、意識がぴゅるる~とアップリンゴの世界へ行ってしまっている私の前に、おじさんが手に持っていた果物が、ほい、とおかれました。