みんなの副業は?
「さぁ、朝ごはんも食べたし、クエスト見に行こう!!」
「せやな」
モミジが元気よく玄関を指差し、イノとツバキもそれに続いて立ち上がる。
温度差がある気がするが、気にしない。気にしたら負け。
「ひとついいか」
ハルマは声を上げる。
ちなみに前回書き忘れたが、モミジに勧められたスウェットは当然のごとく買ってない。当たり前だ。
「モミジ、流石に着替えようぜ。戦闘服に」
今モミジが着ているのは、ついさっき、ハルマが選んだ服だ。余程気に入ったらしい。
「えー、見に行くだけだもん」
「受注は」
「しない」
しろよ。受注しろや。
なんのために見に行くんだ。
「クエストって言ってもゲームとは違うからね? この時間はあんまクエストないんだよ。あれ正確には住人からの依頼だし、要するに何でも屋だよ」
「じゃあなんで見に行こうなんて言ったんだ」
「報酬いいクエストないかなと」
「じゃあ着替えろよ」
「……確かに」
「気づいてなかったのか!?」
モミジが着替えるのを、待つハメになった。
「うーん、やっぱないねぇ」
クエストボードを見ながら、ツバキが唸る。
やはり朝だけあって、わざわざここへ足を運ぶ人は少ない。狩人も、住人も。
おかげで今集会所は、かなりがらんとしていた。
どこからか、しーん…という擬音さえ聞こえてきそうである。
「みんな副業とかしてんのか?」
「あぁ、攻撃職の人が射撃職やったりって言うのはあるよ」
「そっちじゃねぇ」
「ですよね」
まぁ職の転換はクエストによっては大事だろう。
まぁどこぞの誰かなら関係なさそうだが。
「誰が『どこぞの誰か』だ」
ごめんなさい。
「まぁでも、クエストが1日も来ない日ってのもたまにあるから、こっちが副業って人が大多数だね」
「そういうもんか」
「うん。ちなみに私は漫画家」
「…うん?」
「漫画家」
「……へぇ」
漫画家って何やねん…
需要なきあとがき無駄話!
りぺあ「というわけで超絶爆弾発言来ましたが、今回のゲストはビャクヤさんでーす!!」
ビャクヤ「関係性ない!!」
りぺあ「それがこのコーナーだよ」
ビャクヤ「悲しいね、それなんか…」
りぺあ「まぁまぁ。ところでモミジが漫画家って知ってた?僕は知らんかったんだけど…」
ビャクヤ「え!? 作者が知らなかったの!?」
りぺあ「う、うん。全っ然知らんかった」
ビャクヤ「まぁかく言う私も詳しく知ってるわけじゃないんだけどね。まだデビューしたてらしいよ」
りぺあ「そ、そうなのか…こんど読んでみるか…」