嘘~参~
改訂中
ボクの予想はこうだ。 ボクが乗り移っている間は、ボクの体は抜け殻みたいになっている、そう思っていた。
しかし違った。
普段どうりのボクがそこにはいて、変わった様子はない。 いつもより少し明るい気がしたが、違和感は感じられない。しかし、先ほどのメールの話が気になる。 そんなもの送った記憶はない。 そもそも携帯を持っていない。
どうゆうことだ?
しかし考えても答えはでず、あのカミサマに文句を言いたくなってきた頃に、今日の授業は終わった。
忘れかけていた。 家に帰る前に、元の体へ戻らなくてはいけない。 まだ教室に残っていた自分に、こっそり近付くと最初の乗り移りと同じように“相手の中を見る”感覚。 少しの頭痛とともに、戻れたのだと実感する。 しかし違和感を感じる。 他の人と間違えたか? しかし周囲に人はいない。
おかしい。
そう思った。さっきまで乗り移っていたヤンキーがいない。 何故だ? 驚きすぎたのか頭が回らず、ポケットから携帯を取り出……何故、携帯がある!? つい無意識に、友達に“携帯”で助けを求めようとしていた。
驚きを隠せないでいると、あいつの声が聞こえた。
「調子はどうだい? 水無日向くん」