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まいふる
うつうつと夢現
心憂いは常に纏う
砂散り夢散り心散り
言葉の形が揺らめき光る
ゆっくりと壊れてく
ゆっくりと組みあがっていく
散文を連ねよう
誰にも見られずに済む言葉
散文を連ねよう
誰が見てもかまわない
思いなんて伝わらなくてかまわない
心なんて届かなくてかまわない
言葉に心なんてない
言葉に心を見るのは
その映った心が見る人にあるだけ
ないモノは理解できないモノ
うつうつと夢現
ただ連ねてゆく
心を言葉に落として沈める
痛みはない
快楽もひととき
連ねてゆく
喪失の時
手を振って笑う
あなたの心が欲しい
それを望む自分が
あさましくもわずらわしい
ちらちらと舞い降る
それは心の記録
私がちらちら舞い散っていく




