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野外コンサート
気分良く曲に合わせて体を揺らす。
ジャズコンサートなどはじめてで曲の区切りはわからないけれど心地よいことはわかるんだ。
空は濃紺木々の黒さが水面を闇に染めていく。
ほのかな照明、りりりと響く虫の鳴き声。
ああ、きっとこの艶っぽさはバラードというやつなのだろうと思う。
音楽なんてわからない。
それでも醸されるこの音色の世界には心踊らされ揺れる。
旋律が心に心地よいのだ。
池の上をふく風が音と涼やかさを運ぶ。
夏も終わる頃。
笑顔で駆ける子供。
足が揺れる。
周りの人が静かに聴き入っているものだから揺れる体を抑えておくべきかとも悩ましい。
まぁ後ろに座る人には申し訳ないとも思うけれど、ジッとしていることはできなくて。
音に酔おう。




