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喧騒の内側の静寂
さわさわと風が流れてゆく
風が揺らすは花落ちた藤
枝で遊び鳴く雀たち
見上げられても餌はない
通り過ぎる雀を見送り
その羽音に耳をすませる
静寂の昼の中
音はあれど私には届かない
それぞれが奏でる音
それは私に向けられた音でなく
竹ぼうきの砂する音も
烏の鳴き声も
背後をゆく枝を踏む足音も
静寂を際だたせる
シンと風が吹いてゆく
あおあお烏が鳴いている
遠く響くサイレンも
どこか遠く現実感がない
見上げる青空浮かぶ白雲
見下ろす水面は風で小々波だっている
世界は静寂




