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空色
曇天重く心も重い
ぴとりとつめたい風が吹く
空色空色
どこまでも広く
空色空色
様々にうつろう
シクシク痛む古傷の痛み
手を伸ばして笑おう
空色空色
空はどこまでも広く
空色空色
空は何色をも内包する
私はこの空のように
広く心を持てないけれど
ああ
どこまでも広く広がる空
痛みも歓びも全てが
この空の下
最上の宝に変わる
重く淀む空であれ
暗く嘆く空であれ
高く澄んだ空であれ
容赦なく
陽射し刺し込む晴れであれ
如何様な顔を見せようと
同じ空だ
空は変わる
空は変わらない
空色を
感じていたい




