表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/25

006:初めてのレベルアップ

 周りの敵が強すぎる。レベル上げというのは、倒せる敵を対象にするものだ。これでは倒してレベルを上げるどころではない。アリがゾウに挑む、というほどひどくはないが、五十歩百歩、似たような物である。戦闘に持ち込むことは自殺行為といえるだろう。

 僕はさすがに焦り始めた。倒せる敵がいないということは、レベルを上げるチャンスがないということ。レベルが上がらないということは、ステータスも上がらないということ。つまり、倒せる敵は一向に増えない。僕は弱いままで居るほか無いって言うのか。一刻も早くレベルを上げて進化して、人間になりたいというのに。


 その時だった。

 目の前を一匹のハエが通り過ぎた。

 僕は反射的にハエを舌でとらえ、口にした。


 もぐもぐ……はっ!?

 今僕、ハエ食べた?


《レベルが上がりました。》

《各種ステータスが上昇しました。》

《熟練度にボーナスがつきます。》

《スキル【体当たり】がLv.3に上昇しました。》

《アビリティ【食材の見分け】がLv.2に上昇しました。》

《耐性【打撃耐性】がLv.3に上昇しました。》


 おお! レベルアップだ! 悩んでいたところに、何とありがたいことだろうか。ちょうど良いタイミングでレベルが上がったり、死んだと思ったら転生できたり、僕はつくづく運の良い男なのではないだろうか。いや、今は性別自体が存在するかもわからないけど。

 さてさて、それはおいといて、だ。ステータスはどんな風になったかなー?


---------------------------------------------------------------------------------


個体名:なし Lv.4/20

種 族:魔物のタマゴ

HP  :10/19

MP  :5/8

攻 撃:11

守 備:25

魔 力:8

精 神:13

速 さ:8

ランク:G-


スキル:

【ステータス閲覧 Lv.3】【体当たり Lv.3】


呪文:


アビリティ:

【進化の可能性 Lv.-】【超成長 Lv.-】【食材の見分け Lv.2】


耐性:

【打撃耐性 Lv.3】


称号:

【異世界人】【採集家】


---------------------------------------------------------------------------------



 一気に3レベルもあがったのか! 敵との実力差で得られる経験値が決まるとしたら、さっきのハエが思いの外強かったのだろうか。僕が弱すぎるということも考えられるが……

 レベルが上がることで、スキルにも経験値が行くようだ。そういえばさっきアナウンスでも言ってたな。 ステータスもいい感じに上がっている。1レベルの時と比べたら、防御なんて倍以上だ。こんなに大幅に成長するなんて、びっくりだ。【超成長】とかいうアビリティついてるしな。これのおかげかな? これは予想以上に早く進化できるかもしれないぞ。よしよし。これで僕より弱い敵を見つけるのも多少は楽に……


 おえっ。

 気持ち悪い。なんだこれ。そういえばさっき、ハエ食べたもんな。ハエなんか食べるもんじゃないってことか。


《耐性【毒耐性】を獲得しました。》


 ……もしかして、さっきのハエ、毒持ちだったってこと? 僕、大丈夫か?



---------------------------------------------------------------------------------

個体名:なし Lv.4/20[毒]

種 族:魔物のタマゴ

HP  :9/19

MP  :5/8

攻 撃:11

守 備:25

魔 力:8

精 神:13

速 さ:8

ランク:G-


スキル:

【ステータス閲覧 Lv.3】【体当たり Lv.3】


呪文:


アビリティ:

【進化の可能性 Lv.-】【超成長 Lv.-】【食材の見分け Lv.2】


耐性:

【打撃耐性 Lv.3】【毒耐性 Lv.1】


称号:

【異世界人】【採集家】

---------------------------------------------------------------------------------



 減ってる! HPが減ってる! [毒]って書いてある!

 もしかして、このまま死ぬ……?



 幸運にも、HPの減少は残りHPが6になった時に止まった。

 【毒耐性】が少しでも効いたということだろう。アビリティの有用性が実証されたと同時に、【毒耐性】が得られなかったら、と考えると背筋が冷たくなる。

 HPの減少が止まったら、どっと疲れが出てきた。さっきから歩き詰めのところに毒を負ったので、もう体力の限界ということなのだろう。眠たくなってきた。草むらに隠れて、少し寝よう。

 まだステータスに残る[毒]の表示におびえながら、眠りについたのだった。



---------------------------------------------------------------------------------

個体名:なし Lv.4/20[毒]

種 族:魔物のタマゴ

HP  :6/19

MP  :5/8

攻 撃:11

守 備:25

魔 力:8

精 神:13

速 さ:8

ランク:G-


スキル:

【ステータス閲覧 Lv.3】【体当たり Lv.3】


呪文:


アビリティ:

【進化の可能性 Lv.-】【超成長 Lv.-】【食材の見分け Lv.2】


耐性:

【打撃耐性 Lv.3】【毒耐性 Lv.1】


称号:

【異世界人】【採集家】

---------------------------------------------------------------------------------

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ