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009:VS魚野郎

 経験値のため、フォレストトラウトを捕まえようとする。ランクも僕と近いし、相手は魚だ。陸に上がってくることもないだろう。攻撃を受ける心配はほぼ必要ないと言える。安全だろう。

 倒したフォレストトラウトを今日のお昼にしても良いかもしれない。川魚だから寄生虫は怖いけど、ちゃんと火を通せば普通に食料にもなりそうじゃないか?

 ドングリだけでは栄養が偏るだろうし、いろいろな食べ物を摂取するに超したことはないだろう。タンパク質は大事だ。


 長い舌を巻き付けるようにして、フォレストトラウトを捉えようと試みる。しかし、水の中を器用にすり抜けて、上手く捉えることが出来ない。

 くそ。こいつかなり素早いぞ。なかなか捕まってくれない。

 やはり、僕よりランクが高いだけのことはある。ちょっとやそっとじゃ経験値にはなってくれそうにないな。これは手を焼きそうだぞ。

 そう考えた時、フォレストトラウトがこっちを見てニヤリと笑った気がした。


 こいつ、今僕のこと笑った……?


 腹立つ! 絶対捕まえてやるからな! 覚悟しとけ!

 これは本腰を入れて捕まえてやらなければ。ここで負けるわけにはいかない。なめられたままでは追われない。何としてもこの魚野郎に勝つのだ。


 それから10分ほど経っても、僕は魚野郎を捕まえられずにいた。まるでこちらの行動が読めているかのような躱し方をするのだ。僕の追い詰めたい方向とは逆に逃げやがる。それでいて、遠くまで行こうとしないのは、やはり僕のことをなめているからだろう。腹が立つ。

 くそー。集中力が切れてきた。意地でも捕まえてやらなきゃいけないのに。

 そのとき、


 《スキル【集中】を獲得しました。》


 新しいスキルを獲得した。

 おー。やったぞ。これで少しは勝負が楽になるだろう。スキルに頼ってしまうのはなんだか気が引けるが、これも僕の能力の一つだ。つまりは実力のうち。

 魚野郎に意識を集中させる。すると、今まで以上に感覚が研ぎ澄まされていくのがわかった。


 《スキル【集中】がLv.2に上昇しました。》


 これなら……いける!


 僕は魚野郎の一瞬の隙をついて、捕まえることに成功した。魚野郎を出来るだけ川から遠ざけるようにして放り投げる。魚野郎が跳ねて川へ戻ったりしたら今までの苦労が台無しになってしまうからね。

 よーし! 陸上に上げてしまえば何もできないだろう。


 ぴちぴちと跳ねる魚野郎を見て、僕は満足感と優越感に浸っていた。

 ふふん。僕のことをなめるからこんなことになるんだよ。さっさと下流へ逃げていれば、追いかけるのをあきらめたかもしれないのに。この結果は、お前の慢心が招いたんだ。観念して僕の経験値になるんだな。この魚野郎め!

 さて。トドメを刺してやろう。僕が魚野郎に近づくと、魚野郎は最後の抵抗をしてきた。


 ぴゅっ。と、口から水鉄砲を発射したのだ。

 うお。つめた。ちょっと痛い。たいした攻撃ではないが、地味に嫌だ。最期のあがきというやつだろう。それより、今、どこから水を出したんだ?陸に上がってるはずなのに。

 ぴゅっ。もう一度打ってきた。


《耐性【水耐性】を獲得しました。》


 おお。新しい耐性がついたぞ。さっきの【集中】といい、魚野郎は腹立つけど、スキル的には美味しいな。ありがとうございます。


 どうせだし、今まで使ってない【体当たり】でトドメを刺そうかな。【体当たり】するようなサイズの敵は居なかったし、使うチャンスが無かったんだ。この流れで、スキルレベルも上がりそうだし、いっちょやるか。


 いくぞー。

 おりゃ。

 ていっ。

 それっ。


 ……魚野郎、なかなか死なないな。魚野郎の守備が高いのか、僕の攻撃が低いのか……それともスキルが弱いのかな。まあ、倒さないと経験値にはならないんだ。やるほか無い。


 しばらく攻撃を続けると、ようやく魚野郎が力尽きた。

 ふう。つかれたー。あまりまともな戦闘って感じじゃなかったけど、経験値はちゃんと入ったかな?


《レベルが上がりました。》

《各種ステータスが上昇しました。》

《熟練度にボーナスがつきます。》

《スキル【体当たり】がLv.5に上昇しました。》

《スキル【集中】がLv.3に上昇しました。》

《アビリティ【食材の見分け】がLv.4に上昇しました。》

《耐性【毒耐性】がLv.4に上昇しました。》

《耐性【水耐性】がLv.2に上昇しました。》


 なんかすごいいっぱい上がった!

 魚野郎、いや、魚くん。君には感謝してもしきれないよ。ありがとう。

 殺してしまったわけだけれど、無益な殺生はしたくない。あのクモだけで十分だ。

 食べよう。火を通したいところだけど、あいにく用意する手段がない。しかたない。丸呑みだな。いただきます。ぱくっと。


 ……魚、うめえ。

 ……もっと食べよ。



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個体名:なし Lv.14/20

種 族:魔物のタマゴ

HP  :19/54

MP  :8/18

攻 撃:37

守 備:82

魔 力:18

精 神:23

速 さ:24

ランク:G-


スキル:

【ステータス閲覧 Lv.4】【体当たり Lv.5】【踏みつけ Lv.5】【集中 Lv.3】


呪文:


アビリティ:

【進化の可能性 Lv.-】【超成長 Lv.-】【食材の見分け Lv.4】


耐性:

【打撃耐性 Lv.4】【毒耐性 Lv.4】【水耐性 Lv.2】


称号:

【異世界人】【採集家】


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