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気がつくと、僕の周りは真っ暗であり、虫の鳴き声だけが響いていた。
「しまった」
僕は、集中するあまり時間を忘れていた。恐る恐る近くに置いてあったデジタル置き時計を手にとって時間を見た。時間は23時を回っていた。
23時はいつもであれば上の階に住んでいる韓国人カップルが何かをし始める時間である。
別に僕は韓国人が嫌いとかそんなことはない。ただやたらうるさい。本当にうるさい。そして、日中なのか夜中なのかわからないが、彼らは自家製のキムチを仕込むのだが、この匂いがたまらなく臭い。そして、2、3日経つとゴキブリが高確率で湧いてくる。大家さんに一度相談するものの、「嫌なら出て行け」と冷たくあしらわれた。時代錯誤の礼金を払ってまで住み着いた築30年のアパート。僕は都会の恐ろしさを知るのだった。
次の日。
僕は、いつものように大学に向かった。
電車は、時間通りに来た。事故があったと聞いて居たから少し早めに出てきたのだが、今の所問題は無いようだった。
僕は、スマホを見て本日のニュースをチェックした。このサイトのニュースの話ばかりする連中を大学内で見たことがあるが、そんな話で盛り上がれる人々に僕は感心した。そうはいうものの、僕はサイトを見ているのだった。
世の中には色々な人がいる。この日本でもそうだ。僕が当たり前と思うこと実は当たり前でないこともある。目玉焼きに醤油をかける人もいれば、ソースをかける人もいる。お味噌汁に七味唐辛子を入れる人もいる。何事も決めつけてはいけない。その人にとってはニュースサイトも必要なツールなのだ。
ここまでの流れの登場人物は僕一人だ。ははは。