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俺の名前は古幡。
よく、古幡の幡の漢字を畑のほうと勘違いされる人間である。
しかし、そんなことはどうでもいい。俺の目の前にはティッシュペーパータワーが組み上がっていた。
校内のカフェで、もくもくと、鼻をかんでは起き、かんでは起きを繰り返した結果、タワーが目の前に現れたのだ。
タワーを眺めながら、紙パックのミルクティーにストローをさして飲んでいると、二人の男女があられた。
一人は、かわいい感じの女の子で、洋服がシンプルで素敵だった。女性というのはこういう服装をしてほしいものだ。がちゃがちゃした洋服よりも、単純な色を組み合わせて目に優しいコーディネートをしてほしいものである。
一人は、冴えない男だった。もし、仮にこいつがあの女の子の彼氏であるというのであれば、俺は全力でこいつを潰しにかかるだろう。街でよく冴えない男が、とても可愛い女の子と仲良く手をつないで歩いている姿を見ると俺は無性に腹がたつ。神様、どうして人は平等ではないのですかと瞬時に祈りたくなる。
男の方が、俺に話しかけきた。俺は、さらっと無視をとした。
女の子の方が、俺に話しかけてきた。俺は、質問に答えた。男の方がすこしムッとしたが、俺は知らないふりをした。
女の子の質問はとてもシンプルだった。
「君が、よく行く場所はどこですか?」と聞かれたから、2、3箇所教えてあげた。どれも試合でうまくいかなったときや、一人になりたいときなどに行くような自分のお気に入りのスポットだ。
彼女は、あまりにも俺のことを聞いてきたから、これは気があるではないかと思い「今度どっかいこうよ」とナンパを試みた。
すると、「あんたには興味ないの。あたしが興味があるのは10年後のあなたよ」と言われた。これは、どういう意味だろうか。新手のナンパか詐欺だろうか。このセリフを彼女が言った時、となりにいた男が少しクスッと笑った。
俺は、男にかんだティッシュを投げつけ、「ひやかしなら帰れ」と怒鳴った。二人は、もうどうでもよくなったのか、スタスタと帰っていった。
俺は、構内のカフェを歩いていると、見たことがないような電卓を叩いてるやつを見かけた。
普通の電卓よりもキーがたくさんあるから、きっと計算が速くなるのだろうと思った。大学の同じゼミのやつが簿記3級を受けるとかって言ってたから、こんど教えてやろうと思ったのだった。
速く風邪を治して部活に行きたい。目指せ全国7位!




