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精神疾患

精神疾患者の文章

作者: 酒井順

初めに


 どうやら書くことが好きなようだ。おまけに数字も好きである。以前に投稿した小説で週間ユニークアクセス数が100を超えたことがあった。嬉しくも面白くもあった。でも、読者様には申し訳ないが、アクセスしてくれたことが嬉しいのではなく、数字が100を超えて陳列される他の作者様との隙間にある自分のタイトルに100未満ではない数字が表示されるだろうと思うことが嬉しかったのだ。

朝に目が覚めたときに気がついた。

「週間ユニークが100を超えた!」

喜び勇んで陳列棚にいくと相変わらずに100未満だった。

「いつ反映されるのだろう?」

いくらかというよりかなりの不満が溜まっていたが、100未満でない数字を見ることなくその小説を別な理由で完結させてしまった。

 その後、散らかしたようにいくつかの中途半端なものを投稿したが、100未満以外の数字をみることはなかった。


 それが今朝、100未満以外の数字をみた。2日くらい前に作者にのみ見ることのできるアクセス解析では100を超えたことを知らせていた。

「どうせ、また反映されないのだろう」

と思っていたのだが、反映されたのだ。

 しかし、その小説は昨晩完結としていた。いつものことであるが、触れてはいけない領域に足を踏み入れてしまうと精神状態や身体の調子が悪くなり始めるのだ。

 そうなんです。僕は数年前に精神疾患者の烙印を医者から押されたのです。


現実検討力


 最初の病名は、アルコール依存症だけだった。断酒の日々を繰り返して回復するはずだったのが、周期性もなく別の症状を呼び込んでくる。

 昨晩完結させた投稿作品で書いたことのいくつかは、自分の身に実際に降りかかったことだった。得体のしれない恐怖感に襲われて震えの止まらない夜。自殺未遂も行った。病院に行くと医者は「うつ病かもしれない」「心身症でしょう」などと納得できない病名を付けて投薬をする。いけない原因は、自分にもあった。症状をうまく伝えられないのだ。医者を自分の頭の中に呼び込んで同じ体験をさせなければ、医者にわかってもらえないのだ。


 精神疾患はいくもの病名や症例に分類されている。Wikipediaで調べてみると、自分の症状に合致する病名はない。どれもが、半分は的確にそして、半分は全く的外れな症例を書いている。

 中に1つ現実検討力というものがあった。精神疾患者のこの力が低下していくと、幻聴や幻覚、妄想が酷くなっていくと主張されている。つまり、現実と心の中の現実のずれが著しくなるということだ。自覚症状として、幻聴や幻覚はないと思う。妄想については何とも言えない。ただ、現実検討力は低下していないと自分で勝手に信じている。


同時性多重人格


 これがまた厄介だ。これは中学生の頃に既に気が付いていた。そして、誰もがそうであると思っていた。しかし、テレビからの情報だったと思うが、自分の多重人格と一般的な多重人格は違うと認識した。誰かにこのことを話したかもしれないが、おそらく冗談と受け流されたのだと思う。

 異なる自分が自分の中にいる。異なる自分は平気で話しかけてくる。当然だと思っている自分はこのことに恐怖を感じたことはない。ただ不思議に思うだけだ。その不思議感は今でも続いていて、よくネット上で検索をかけるのだが、納得する答えは得られていない。読者様の中で「私も」という方はいないだろうか。

 異なる話題を5人と会話していたらしい。もちろん、5人に同時に話すことはできないが、5人の話を同時に聞くことはできたらしい。よく周囲の人に指摘された。「特技ですね。今日は5人ですか」と。このことと同時性多重人格が関係しているか明らかではないが、複数の部下を持ったときに仕事の状況を聞き、指示をだすことには便利であった。

 病魔に蝕まれた今ではできるか分からない。また、このことが、脳の機序を狂わした結果の妄想であるかもしれない。

 蛇足かもしれないが、学びを手伝ってくれるものもいた。自分では難解でとても理解し難いことでも2、3日後には当然のごとく理解していることもあった。


「これがボーダーなのか」と思ってみたりもするのだが、もう少しの間、現実検討力を保持したいと願っている。


 尚、この文章はSFではなく、実体験として書いているつもりです。


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