乾杯
後日、男は送検され、大野は石井議員に報告とお礼の連絡をした。
「しかしまぁ、考えさせられるヤマだったね」
高木がしみじみと言う。
「事情はどうあれ、犯罪は見逃せません。偶発的とはいえ、事故も起きていますからね」
小林が腕を組んだ。
「確かに考えさせられる問題ではあったと思います。社会に関心を持つということを、もう一度考えませんとね」
大野が高木に向かって行った。
「皆さーん、お待たせしました」
黒田と片山が台車を押してきた。
「なんだそれは」
大野が立ち上がる。
「牧草乳業の柏木社長からお礼だそうで、送って下さいました」
段ボール箱が二箱、台車に載せられている。
「重た…ちょっと小林君手伝ってよ」
片山が箱を持ち上げるのに小林を手伝わせた。
中身はペットボトルに入ったカフェオレとミルクティーだった。
「新商品で、今なかなか買えないんですよこれ」
黒田が嬉しそうに言う。
「この前牧草乳業で出されたものか」
「そうです!はい、課長もどうぞ」
黒田と片山、小林が隣の刑事課にも配っている。
「じゃあ、ありがたく頂くかね。微力ながら、牛乳の消費に貢献だ」
高木が言うと、フロアの刑事達が一斉にカフェオレとミルクティーで乾杯をした。
終
ここまでお読み下さり、ありがとうごさいました。大野警部シリーズはおかげさまで第三章を作成することが出来ました。今後とも、どうぞ宜しくお願い申し上げます。




