マジカルナイツの説明会
5月15日。20時。恭子たちはイメルダの事務所にいた。今夜はマジカルナイツの説明会だが、試着会を兼ねていた。美人母娘は色とりどりのコスチュームに見惚れた。夏服はバリエーションが豊富にあり、白のチアに紺のスク水。半袖の体操服に黒のブルマーもある。試着会が始まり4人はコスチュームに袖を通した。恭子と玲子は紺のスク水。友紀は体操服にブルマー。美紅は白のチアに身を包んだ。母親たちはサイズがやや小さめを選び、肉感的に魅せる狙いがあった。友紀は異世界のブルマーを初めて履いたが、素材はサテンかシルクに近い。通気性がよくて履き心地が抜群だが、生地が薄い。ショーツの重ね着と変わらない。だがあえて白のチアを避けたのは美玖がふさわしいから。説明会は華やかな雰囲気で始まった。てっきり製造派遣みたいな煩雑な手続きや適性検査を予想していたが、微塵もない。[あやかしの間]には色とりどりのスポットライトが照らされ、まるでアイドル気分♥事務員はまず清香と柚果を絶賛した。「母子家庭なのに偉いわ。あの子たちは虜囚の身に堕ちてもなお気高さを失わない」イメルダは続けた。「恭子たちならきっとできるわ。私たちはあなたたちみたいないたいけな子が必要なの」私たちは頷いた。すでに友紀と美玖は頬を紅潮させており玲子までもがうっとりしてる。私もまるでほろ酔い加減みたいに気分が高揚していた。スポットライトが心地よくてチープな素材が映える。BGMが始まった。ソレは私たちのイメージソングらしく、まるでアダルトゲームの主題歌みたいにノリがいい。しかも歌詞が官能的。地上波では流せないが、私たちは更に酔った。説明会は具体性を欠いたが、その代わり私たちの可憐さが強調された。マジカルナイツは誇り高き魔法戦士であり私たちは可憐に舞うのだ。休憩に入ると私たちはチューハイを振るまわれた。アルコール分が高く友紀たちまでもがゴクゴク飲んだ。私たちは酔いどれ天使と化し、みんなでイメージソングを熱唱した。[気まぐれな風になんて 私たちは負けないからね]で始まる歌はノリがよくてエロい。[虜囚の身に堕とされてもなお 私たちは彼らが大好き]まるで私たちの未来を暗示しているかのようだ。そこにはもはや大義名分も何もないが[私たちは間違ってないわ だって子宮が疼くんだもの]は笑えない。確かにそうだ。このままじゃあ子宮がホントに疼き出すかもしれないわね。[参戦は形を変えた婚活よ 玉と化すまで私たちは磨き抜かれるの]なんかわかる。3番まである歌詞はまるで昭和末期の日本そのもの。あの頃の明るくて開けっぴろげな性の文化そのもの。私たちは[祈りの間]に移動し、魔王さまに従属の祈りを捧げた。魔法戦士はまずエージェントになり、交戦国への忠誠を誓わされるが、私たちは特別に免除された。その代わりに今夜彼らに従属の祈りを捧げる。32歳のニコラスと30歳のモッカの肖像画に向かい私たちは片ひざをついた。美玖は強い恥じらいを覚えたが、ソレはあの子だけがミニスカート姿だったから。私たちはスク水姿だから平気。友紀も強い恥じらいを覚えた。ソレだけ彼らの肖像画はリアルだったのだ。私と友紀がニコラスさま。玲子と美玖がモッカさまに従属したが、コレはあくまでも儀礼的なものだという。「私は魔王さまと配下たちへの完全なる従属を誓いますわ」私はイメルダに教わった通りに従属の誓いを高らかに宣言したが娘たちは違った。「私は魔王さまと配下たちに・・・その・・・じっ従属しませんわ」「私も魔王さまと配下たちにはその・・・まだ面識もないから・・・ま、まだ従属したくありませんわ」あらあら。じゃあ玲子は?「私は魔王さまと配下たちへの完全なる従属を誓いますわ」さっすが玲子。でも娘たちときたらまだまだ修行が足りないようね。するとイメルダが手本を見せてくれた。いつの間にか事務員は白のセーラーに紺のミニスカートに身を包んでる。彼女は魔王さまの前で片ひざをつき、従属の誓いを述べた。「私は魔王さまと配下たちへの完全なる従属を誓います」ソレを見た友紀と美玖はすっかり感化された。娘たちは従属しない誓いを済ませ、正座していた。だがまず友紀が魔王さまの前で片ひざをつき、従属の誓いを述べた。「さ、先ほどは戯れ言でしたわ。私は魔王さまと配下たちへの完全なる従属を誓います」続いて美玖が魔王さまの前で片ひざをつき、従属の誓いを述べた。「わ、私も先ほどは戯れ言でしたわ。私は魔王さまと配下たちへの完全なる従属を誓います」ようやくマジカルナイツ全員の従属の儀式が完了し、イメルダは安堵した。私と玲子は褒められたが、友紀と美玖はお尻をひっぱたかれた。本来ならば不敬罪に問われるが、事務員は笑って赦した。それからもなお娘たちは従属の誓いを何度も何度も復唱させられた。私たちも従属の儀式に加わり、みんなの透き通った声が静かにこだました。